想い出に溶けてもいい。理想のりんごケーキにとうとう出会えた話

f:id:sweeteatime:20211025002505j:plain

りんごケーキが好き。

オーブンを買ったら、ぜひとも焼いてみたいと思っていた想い出のおやつたち。記憶の中に残っているのは、幼いころ母が作ってくれたリンゴやニンジンの素朴なケーキ、クッキーにマドレーヌ。中でもりんごケーキは格別だった。

幾つかのレシピを試してみた。もちろんどれもおいしいけれど(だってリンゴのお菓子だから)、コレだ!いうものに出会えずにいた。そう、繰り返し作りたいような定番レシピに。

(ちなみに母は、子育てについてもお菓子作りに関しても、「全部忘れたね〜」という明快返答しか返ってこないため本人にレシピを聞くという方法はない)

とういうわけで2021年、33歳の私は図書館で息子の絵本を選ぶ隙に高速で自分の本も一冊借りたわけなんですが、それがこちらでして。

f:id:sweeteatime:20211022230832j:plain

内田真美さんの『りんごのかんたんおうち菓子

これが運命の一冊となったのである。

とうとう理想のりんごケーキレシピに出会ってしまった

f:id:sweeteatime:20211022231530j:plain

この本の基本のケーキとして冒頭で紹介されている「りんごのガトー」。

母の焼いたりんごケーキはこんな見た目ではなかったと思うけど、でもなんかピンときたんですね。

これはなんか絶対私が求めてる素朴でおいしいりんごケーキだ…

f:id:sweeteatime:20211022230629j:plain

シンプルな材料、どこか懐かしいような焼き菓子、ワンボウルで混ぜるだけ…

完全に私が愛するおうちお菓子の定義を満たしている。そしてこの言葉である。

"りんごをたっぷりと加え、そこから出た果汁は、ケーキ生地がしっかりと受け止めてくれます。"

ほんとにね、生地とリンゴだけなのに、その果汁が染み込んで絶妙な美味しさになるのです(しかも日を追うごとにまた味わいが深くなる)

手軽で楽しいりんごケーキ作りを満喫したよ!

f:id:sweeteatime:20211022230649j:plain

というわけで興奮のお菓子作り日記を書いてみたい。

▽材料やレシピは本を見てね▽

家にある基本の材料で

f:id:sweeteatime:20211022230638j:plain

楽しいひとときの始まり。遠足も旅行もお菓子作りも、準備の時間がたまらない。

これがね、驚くほどシンプルで基本的な材料なんですね。でも出来上がるケーキには特別感がある。不思議しかない。

iwakiのパイ皿で作ってみたよ

f:id:sweeteatime:20211022230646j:plain

20cmの丸いケーキ型を持っていないので、いつものiwakiのパイ皿(Lサイズ)で。

グラタンにしろケーキにしろ、とにかく使える万能ガラス耐熱容器。オーブン電子レンジ食洗機OKの丈夫さ。母もこの容器でりんごケーキやグラタンを作ってくれていた。

淡々と混ぜるだけの生地

f:id:sweeteatime:20211022231149j:plain

電動の泡立て器も不要、ゴムベラでさっくり混ぜる、とかもなし。この泡立て器で淡々と混ぜるだけという単純さ。

f:id:sweeteatime:20211022230651j:plain
お菓子作りの楽しさよ

バターに翻弄されない

f:id:sweeteatime:20211022231142j:plain

さらなるポイントは、温めた溶かしバターを注ぐだけという手軽さ。

「バター(室温に戻しておく)」と書いてあるだけでお菓子作りのハードルは一気に上がる。「指で押したら軽く凹むくらい」などとさらりと書かれていたりして震える。

私のやる気の盛り上がり、三歳児の機嫌、バターの溶けるスピード。この三つを合わせるとか至難の技である(そしてバターを冷蔵庫に入れたり出したりする間抜けな数日を過ごす私…)

f:id:sweeteatime:20211022230627j:plain
型に流し入れるよ

本には「りんごのガトー」の応用方法もいろいろ紹介されていて、バターじゃなくて植物油に変えたりしても楽しめるらしい(はぁ…あらためてこんな一冊を待っていた!)

リンゴをのせる

f:id:sweeteatime:20211022230656j:plain

先にフライパンでリンゴをソテーして〜とか、あらかじめ煮リンゴを用意して〜となると一気にハードルが上がるが、なんと生のりんごを切ってのせるだけ(この日はフジりんご)

f:id:sweeteatime:20211022230653j:plain

いいの!?これでほんとにいいの!?ドキドキしながらオーブンへ。

焼き上がり

f:id:sweeteatime:20211022230839j:plain

とんでもなく可愛いケーキが焼けてしまった。

f:id:sweeteatime:20211022230624j:plain
永遠に見ていられる

f:id:sweeteatime:20211022230824j:plain

型(というかお皿)から出してケーキを冷ます。ケーキクーラーが欲しいな…と思いつつ今日も、オーブンの網に適当な高さをつけてごまかしている。

冷蔵庫で一晩冷やして、次の日からいただいたよ!

理想のりんごケーキで楽しいおうちティータイム

f:id:sweeteatime:20211022231154j:plain

ああ…これぞ至福のひととき。もはやコロナとか関係なく、おうちカフェが大好きになっている私。

ちなみに私ひとりが張り切っているお茶会なので、夫は付き合いで淡々と食べ、息子は一口も食べずに生協のブドウゼリーを食べ始めると、おおよその流れは決まっている。

f:id:sweeteatime:20211022230640j:plain
生クリームとミントのせ

しかし、それがなんであろう?

楽しい + 美味しい = 最高

単位はもちろん「わたし」である。この基本の方程式を胸に刻んで生きていこう。

禁断の夜ケーキ

f:id:sweeteatime:20211022230822j:plain

そんな一晩があったっていいだろう…

矛盾の昼ケーキ

f:id:sweeteatime:20211022231523j:plain

控えめに一切れを半分こしておきながら、

f:id:sweeteatime:20211022230841j:plain

生クリームはたっぷりのせてしまうという甘い矛盾。

お誕生日のお茶会も

f:id:sweeteatime:20211022230658j:plain

お義父さんの誕生日に、みんなで食べた。喜んでもらえて嬉しかった!

sweeteatime.hatenablog.com

まとめ

f:id:sweeteatime:20211022231527j:plain

記憶の中の味というのは、想い出に溶けてしまう。

写真もないし、幼い頃の記憶も味覚も曖昧だし、美化されてる可能性も全然あるし、だからきっと厳密にはもう思い出せないんだけど、それでも確実に今に繋がっている。

「今これをやってもどうせ…」みたいに心がやさぐれちゃうときこそ、素朴なりんごケーキを焼いて思い出そう。

意味のないことなんてないし、いやむしろ意味のないような小さな生活の断片が、ずっと先の未来に、すてきな輝きを放つことがあるのだと。

f:id:sweeteatime:20211024235239j:plain

主に寄り道で構成されている。

f:id:sweeteatime:20161011113545j:plain:w220

Sweet+++ tea time
ayako

今日のおすすめ

レシピブック

「りんごのガトー」以外にも、りんごのおやつレシピがたっぷり詰まっている!写真もいっぱいで、見ているだけで癒される一冊…

もう絶版になってしまっているみたいで残念だけど、もちろんAmazonで中古を買いました!

iwakiのパイ皿

キッシュもタルトもケーキもグラタンも、このお皿ばかり使ってしまう。耐熱だけどふつうにサラダを入れてもいいし、なんなら夏は素麺もこのお皿に入れていた。

こちらもどうぞ

sweeteatime.hatenablog.com

sweeteatime.hatenablog.com

sweeteatime.hatenablog.com