今日は久しぶりに、純粋なるお散歩日記を書いてみたい。
なぜならそれは「お散歩」などといった軽やか且つ平和な単語では到底表せない、修行あるいは苦行、地獄のような夏の外出だったのだから。
せめてブログに書かなければ報われない(切実)
おでかけ好きの夫に連れられ、気まぐれ自由な三歳児に翻弄され、大変だった一日を成仏させるべく記録しておきたい。なお、この日以降、全力で家にこもっていることは言うまでもない。
あてなく彷徨う炎天下、オアシスのようなレストランが出現した
どうしても今すぐ丸ノ内線に乗りたい、そんな三歳児の気まぐれにより乗り換えに失敗し、当初の予定が大幅に狂っていた。
本来ならキンキンに冷えた地下鉄に乗り、涼しい駅ビルでランチを食べ、駅直結の博物館で優雅に過ごしているはずだった。
暑い。とんでもなく暑い。
あてもなく小川町を彷徨っている。なぜこんなことになったのか。
まったく思う方向へ進んでくれない三歳児を前に呆然とし、それでもなんとかこの時間を発汗と日焼け以外に有効活用したくて花の写真を撮るなどした。
しかしもう限界は刻一刻と近づいていた。
三歳男子は荒れ狂い、太陽は容赦なく照りつけ、夫も空腹で気を失いそうになっている。そんな絶体絶命の我々に、突如オアシスのような空間が現れたのである。
GOOD DISH TOKYOのランチが最高に美味しかった
予期せぬ街の、予期せぬレストラン。それが本当に素晴らしいお店だったのです。
日陰なき芝生で焦げそうになっていた私が、この涼に満ちたおしゃれ空間を目にした時の感動といったら(中庭からも入れるのです)
オープンなキッチンが素敵で、お昼時間を過ぎた店内は空いていた。案内された濃いブルーのソファー席は心地よく、静かに水中を漂う深海魚になった気分だった。かっこつけた比喩表現をするのはやめよう。要するに、涼しい。もう一度言おう、涼しい。
とはいえ神田スクエアの美しいレストランである。休日である。ここはもう"東京円"を覚悟しよう、快適な温度と引き換えに、失うものなど何もないのだ…と大いなる覚悟で入店したら拍子抜けした。
サラダ、バケット、メイン、デザート、ドリンク全て合わせて1,250円だという。
神の采配としか言いようがない。
すべてがすべて、想像を超えて美味しかったのです。
ズッキーニとキャベツのクリームパスタはもう私の好みど真ん中の味で、軽々しくこの表現を用いるなと思われそうだがもう大胆に言い切りたい。今まで食べたパスタの中で一番美味しかった。
夫のラザニアも牛スジ肉がふんだんに入って贅沢な一品だった。そう、こちらのお店、ランチはお得なメニューを提供してくださっているが、本来は本格お肉料理のレストランなのである。
なんかもう、忘れられない味だった。夫のプリンも味見したかったのに秒で食べ終わっていて悔しさがすごかった。
GOOD DISH TOKYO - 小川町/ダイニングバー/ネット予約可 [食べログ]
GOOD DISH TOKYO、そのネーミングの安直さにクスッと笑っていた着席直後の自分を呪いたい。店名通りの素晴らしいお店なのだ。
ぜったいにまた行きたい!
(涼しくなったら)
夏休み感が溢れる駅、丸ノ内線のかっこよさ、消防博物館
とにかく乗り物が大好きな三歳男子なので、駅の光景にいちいち感動している。
暑くてお盆みたいな空気もあって、なんとなくおばあちゃんの家に行くときのような静かな高揚感に満ちている。そんな駅の光景。
いつも一緒に電車図鑑ばかり見ているので、丸の内線って特別かっこいい電車だよなぁと私まで浸ってしまった。赤くてピカピカの車体が水色の夏の空によく映える。
たどり着いた消防博物館
四谷三丁目の駅直結、消防庁の中にある消防博物館である。そう、ようやく当初の目的地に到達した。
ここまで来るのに異常な時間を要し、途中で謎にタクシーまで乗り、気づけば閉館時刻まであと数十分。
動くジオラマをたいそう気に入ったようで、熱心に眺めていた。よかった。本当によかった。
小洒落たレストランで絶品パスタに舌鼓を打ち、大好きな乗り物と博物館に喜ぶ子どもの笑顔を心に刻む。
すべては、本当に素晴らしかったのだ。
35度などという狂った気温でなければ。
とにかく出かけたい夫をなだめ(一人でラーメンを食べに行ってもらうなど)、残りの連休は家で涼やかに過ごすことに成功した。
読者の皆さんも、気をつけて夏をお過ごしくださいね。
Sweet+++ tea time
ayako
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