「パターソン」のおしゃれ夫婦に、すごく似てるのに果てなく遠い現実

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ちょっと前に、夫と家でめずらしく映画を観た。

けっこう宣伝もしていた有名な映画「パターソン」。淡々とした一週間の日常を描く系おしゃれ映画である。

この手の話は退屈でつまらないのもあるけど、「パターソン」はすごく良かった。少なくとも私はかなり面白く見られた。

なぜならパターソン一家が我が家にすごく似ていたからである。

「パターソン」一家が我が家に激似なので紹介したい

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二人はアメリカニュージャージー州パターソン市で、こんなおしゃれな家に住んでいる。ピンク色のドアが可愛い。ここはまったく似ていない。まあ、いいでしょう(何が)

妻のローラ=ayakoさん

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妻のローラは全体的に何をやっているのかよくわからないのだが、とりあえずご機嫌で明るい(私に激しく似ている点である)

ローラは家で謎のものを作り、不思議なインテリアをこしらえ、「仕事になるかもしれないのよ!」と週末の市場で売るカップケーキ作りに励んでいる。一方で新しいもの好きでもあり、ギターを始めたいから買いたいのだと夫のパターソンにそれとなく相談する。

ayakoさんも家で謎のものを作り、不思議なインテリアをそろえ、「仕事になるかもしれないのよ!」と文章を書いたりアクセサリー作りに励んでいる。一方で新しいもの好きでもあり、フィルムカメラを始めたいから買いたいのだと夫にそれとなく相談したりしている。

パターソン=夫

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主人公のパターソンは穏やかなひとだ。

毎日淡々とバスの運転手の仕事をしている。妻ローラの謎のインテリアや料理に文句を言わず、優しい。他人にそんなに興味がない。空き時間にノートを開き、詩を書き留めるのが趣味である。

夫も毎日淡々とSEの仕事をしている。妻ayakoさんの謎のインテリアや料理に文句を言わず、優しい。他人にそんなに興味がない。空き時間にiPhoneを開き、お笑いの動画を見るのが趣味である。最後だけが違う。

愛犬マーヴィン=王子

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ローラとパターソンは犬を飼っている。このワンちゃんがいたずらっこで、ちょっとした事件を引き起こす。

先日、キッチンの皿をひっくり返してキャベツの千切りを床にぶちまけた王子と、実に似た光景がこの映画でも繰り広げられる。乞うご期待である。

こんなに似ているのに、現実の生活はおしゃれから程遠い

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「妻のローラ、朝起きて自分が見た夢の話を延々とし始めるのも、ayakoさんにそっくりだよね」

夫は言った。

夢の話、それは話し手の興奮のみをエネルギーとして発せられる支離滅裂な代物で、聞かされる方にとってはもっとも退屈な類の話である。

「あとさ、一回起きたのにまたベッドに戻って眠っちゃうのもそっくりだよね」

朝は1秒でも長く寝たい。

「でも違うのは、ローラは裸で寝てるとこだね」

美人のローラは裸で毛布にくるまっている。私がこけしのような体型でそれをやっても、セクシーさは皆無で風邪をひくだけである。

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パターソンがノートに書き留める詩。それをローラは絶賛し、夫の才能を心から信じている。だから出版すべきだし、せめて詩のノートをコピーにとってほしいと伝える。

「ねぇ、いつになったらやってくれるの?」

「週末にコピーするよ」

「ぜったいよ?もう一年間も言い続けてるんだから」

「わかったよ、今週末こそやるよ」

そんな微笑ましい会話がアメリカの小さな一軒家で繰り広げられる。

「ねぇ、いつになったらやってくれるの?」

「週末に片付けるよ」

「せったいよ?もう六年間も言い続けてるんだから」

「わかったよ、今週末こそやるよ」

そんな苛立たしい会話が東京下町の小さなマンションでも繰り広げられている。

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6年間一度も触られていない本とCDと謎のコード類、ボロボロの服は、今週末も片付けられないであろう。

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Sweet+++ tea time
ayako

一日の終わりにホッと観られる、おすすめ映画です

ストーリー展開としては細々とした事件とか喜びとか落胆があるんだけど、まあどうってことはない。

でも、思えば私たちの日常ってだいたいそんな感じだ。日々いろいろ本気で向き合わなきゃいけない事件とか喜びとか落胆があるんだけど、一つ一つはドラマにもならない、とるにたらないものたちだ。だけどその集合が遠くからみると何かのかたちや色になっていたりする。

1日が終わって疲れているとき、リラックスして画面を見ていられる、美しくて豊かな気持ちになれる映画です。

私はAmazonでレンタルして観たよ!

おまけ:プロジェクター生活始めました

最高すぎるプロジェクターライフ。今度くわしくレビューを書こうと思ってはいるんだけど、とりあえず我が家で使っているのは「ポッピンアラジン」というやつです。

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