毎年、春の終わりは亀戸に行く。もちろん藤の花を見に。決して、亀戸餃子とあんみつが目当てではない。
東京下町お散歩日記、今回は大好きな亀戸の町である。
亀戸の町並みはこんな感じ
皆さん、東京の東にある町、亀戸を歩いたことあるだろうか?
4月の終わり、まだ道端にはチューリップが咲いていた。(なぜ1か月前の話を書いているのか疑問を抱いてはいけない)
石畳の可愛い通り。地味な森下・清澄白河と違って、亀戸はもっと観光地的楽しさがある。
若かりし頃、下北沢や原宿や渋谷や表参道など西の町に憧れていた私も、今、愛して止まぬのは、EAST TOKYO。
さあ、読者の皆さん、写真いっぱいで綴るので、一緒に下町の雰囲気を満喫しようではないか。
亀戸お散歩3つのポイント
- 我を忘れて餃子を食べよう。愛する「亀戸餃子」
- 亀戸天神へ藤の花を見に行こう
- あんみつを食べない亀戸散歩は、福神漬けのないカレーだ!
さあ、町へ繰り出そう!
1. 我を忘れて餃子を食べよう。愛する「亀戸餃子」
「あ、また食べ物目当てだな」
読者の皆さんは今頃呆れているでしょうか。そう、藤の花にかこつけて、私たち夫婦はバスで亀戸につくなり「亀戸餃子」に直行した。
下町丸出しの写真で、もはやオシャレブログでも何でもない。だが、"非インスタグラム"的なこのお店、私は大好きなんである。
開店同時に訪れることのできなかった(=寝坊した)我々は、30分以上かけて列に並んだ。
待ちに待った入店。
「亀戸餃子」には、メニューが一つしかないんです
そう、メニューは「焼き餃子」のみである。一皿に5つの焼き餃子が載って250円。わんこそばの如く、食べ終わるとどんどん焼きたて餃子の皿が置かれていく。(飲み物は別に注文できます)
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なんとかオシャレっぽく餃子写真を編集してみた私の努力を笑ってはならない。
お世辞にもキレイとはいいがたい小さな店の中、熱々の餃子を皆が夢中で食べている。大きなフライパンの上でじゅうじゅう焼ける餃子と、それを素早く皿に盛って、中国語訛りのおばさまが威勢良く運んでいく。この光景が妙に楽しい。そして餃子はめちゃくちゃ美味しい。
結論を言うと
夫婦ふたりで70この餃子を食べました。(私28こ、夫42こ)
何も説明はしますまい。
2. 亀戸天神へ藤の花を見に行こう
学問の神様、亀戸天神の鳥居をくぐる満腹餃子夫婦。
去年は咲く前と咲き終わった後に行ってしまったが、今年は藤の花がちゃんと咲いている時期に訪問できた。
藤の花の紫色って、グラデーションがすごく色っぽい感じだ。
さて、今は亀戸天神の一番のシーズン、藤の花を撮ろうと一眼レフやらスマホカメラで接近している人がわんさか。押し合いへし合いの騒ぎである。
「みんなしてカメラぶら下げちゃってさ。笑っちゃうよ。大事なのは心のシャッターでしょう」
現代写真病に取り憑かれた哀れな群衆を横目に見ながら、私もその群れの中にグイグイ入って写真を撮ったことは言うまでもない。
何はともあれ、光があふれて美しい藤棚であった。
境内の雰囲気が最高に好きだよ
ベストシーズンだけあって、とにかくすごい人人人。お参りまでの道は近くて遠い。
というわけで、我々はお参りをせずに境内の雰囲気だけ満喫することにした。
町で見かけた神社とかお寺にふらっと入るのが、私はけっこう好きだったりする。厳かで、涼やかで、緑がいっぱいで空気がいい。
たくさんの人たちの、無数の願いや希望をずっしりと抱えているのに、境内には、ただただ爽やかな空気が満ちている。
私は去年、ここで夫と恋愛おみくじを引いた気がする。結果は忘れた。(おみくじって得てしてそんなものだろう?)
亀がたくさんいるよ
「亀戸」という地名の由来を調べたら、その昔、このあたりは「亀ノ島」という海上に浮かぶ島だったらしい。
池の中には驚くほどたくさんの亀がいる。亀が多いから亀戸なのか、それともダジャレ的に亀を飼っているのか、いつも不思議になる。
ちなみに、
鳥もいた。それもけっこう立派なやつ。
おみくじの結果も、占いの結果も、絵馬に書いたことも、全部わすれてただうららかな初夏の記憶が残る。
そんな佇まいの神社やお寺が、やっぱり好きなんだ。
3. あんみつを食べない亀戸散歩は、福神漬けのないカレーだ!
「 けっきょくまた食べるんだ?」
そうである。
だって亀戸には、かの有名な「船橋屋」の本店があるのだ。あんみつを食べるなら、やっぱりここだよね。
しかし藤まつりのシーズンだけあって、こちらも長蛇の列。
一刻も早く涼みたかった我々は、「山長」さんへを訪れた。
こちらも古くからあるのんびりとした甘味処という感じ。店内は薄暗く、それが歩き疲れた体には涼やかで落ち着く。なんというか、おばあちゃんちみたいな懐かしい空気だ。
冷たいレモンティーに、
あんみつ!
なんと、なんと美しい彩りだろう。
初めて注文した「いちごあんみつ」である。銀のスプーンもかわいい。
歩き疲れた体に、フルーツと餡の甘さが溶けていく。洋菓子が苦手な私は、やはり「自由が丘スイーツ」ではなく「亀戸あんみつ」の運命だったのだ。
店先には花が並び、丁寧なお店の感じが店の戸を閉めたあとにも心に残る。
もう何度目かわからない亀戸散歩だが、またひとつ良いお店との出会いがあった。
ちなみに、「山長」さんのすぐ近くにはお肉屋さんがあり、夫はそこで"肉肉しい"惣菜を買い求め夕食に備えていた。いったい、餃子42個はどこに消えたのだろう?
み、緑くん。なんてことを言うのだ!(私が気にしていることを…)
町歩きと映画と本と、私が考えたこと。夏に旅行にいけたら旅行記も。完全なる徒然日記「Sweet+++ tea time」だが、読み終えたあなたの時間が、ちょっと豊かになったら嬉しい。
言うまでもなく、私たちが行ける場所や体験できることは極々限られている。だからこそ、想像力だけは逞しく磨いておきたいものである。
亀戸散策、いかがでしたか?
「皆さん、気をつけておかえりください」
Sweet+++ tea time
ayako