皆さんは、「3月のライオン」というアニメをご存知だろうか?
ちなみに私はちょっとだけ知っている。どのくらい「ちょっとだけ」かというと、サウナの中のテレビで5分ほど見たという究極の「ちょっと」である。
だが私はその5分で、このアニメに完全にノックダウンされてしまった。なぜなら、この物語の舞台が、私の愛してやまない見慣れた東京下町だったからである!
アニメの舞台が気になってたまらない
サウナで滝の汗を流しつつ、私は思案していた。
(この物語の舞台はいったいどこだ…?)
まず間違いなく隅田川沿いの風景だし、大きな橋もどこかで見たことがあるような気がしてならない。
清澄白河、森下、両国、浅草、門前仲町、浅草橋。馴染みの街を思い浮かべても、どうにもしっくりこない。なぜなら下町風景の向こうに、凄まじい高層ビル群がそびえていたからである。
アニメ用に作られた架空の土地なのだろうか。う〜ん、それにしてはすごくリアルな街並みだった。川も橋も古い街並みもその向こうの都会的なビル群も、いかにもEAST TOKYOの雰囲気である。正直めちゃくちゃ行ってみたい!
ムズムズが最高潮に達した私は、大浴場を飛び出し大急ぎで服を着ると、脱衣所を出て即座に検索した。アニメのタイトルだけはばっちり記憶してきた。キーワードはもちろん、「3月のライオン 舞台」である。
瞬間、視界に飛び込んできた地名、それはー
月島・佃島・・・!
一週間後の週末、私たち夫婦は月島にいた
当然である。
こんなに近い月島に、一度も行ったことがないなんて。あの日偶然出会った「3月のライオン」が、今、私をこの地へと連れてきてくれたのだ!ああ、運命を感じずにはいられない…
△月島もんじゃストリート
この感動と、駅を出るや否や「月島もんじゃストリート」へと向かいお好み焼きを食べたという事実は、決して矛盾するものではない。
腹ごしらえを済ませた我々は、「3月のライオン」の舞台へと急いだ。
「赤い橋×小舟×高層ビル」の佃島(つくだじま)風景
ああ、これはまさに「3月のライオン」の風景!
赤い佃小橋の上から眺めた景色である。
小舟が泊まる佃川支川は下町感いっぱいだが、その向こうにはピカピカの高層ビルがまっすぐに伸びている・・・
ただものすごく正直に言えば、アニメの中の方が数倍ステキである。
先ほど載せた写真は、私なりに精一杯の加工をしてアニメの中のキラキラ感を表現したつもりである。
この「日の出湯 大栄マンション」も印象的なんだなぁ。
△登場人物たちが立っているのがまさに、この佃橋なのである
レトロ懐かしい佃島の風景を味わおう
住宅街の小さな道から、隅田川を臨む堤防へと出る大きな鳥居。住吉神社に古い木造建築、ゆらゆらと光る細い水路と高層ビル。
ああ、いいなぁ。同じ下町でも、森下や清澄白河とはぜんぜん違う。両国とも浅草とも、もちろん違う。
これは紛れもなく、「3月のライオン」の世界そのもの…!独特の景色と空気感に、歩いているだけで心が躍る。
聖地巡り一番の目的地、真っ白な中央大橋!
ああ!これがアニメの中でもとにかく気になってたまらなかった大きな橋!
隅田川にかかる言問橋〜新大橋の7本なら名前もすべて諳んじることができるくらいお馴染みだが、この中央大橋は見るのも渡るのも初めであった。
これが感激でなくてなんであろう…
△原作漫画の表紙にも、中央大橋が写っている。
感動する女と傍観する男
「すごいよ!すごい!これぞまさに3月のライオンだよッ!」
アニメの舞台に感動しきり大騒ぎの私を、遠くから見つめる夫は言った。
「いや、アニメ知らない僕にとっては、ただの川と橋だから」
お好み焼きで満腹のあと、長時間歩かされたことを根に持っているのだろうか。
「ayakoさんだって、アニメ5分しか見てないんでしょ? それもサウナの中で。知らないも同然だよね…」
興奮真っ只中にあった私は、キッとなって得意げに言い返した。
「そんなことないよッ!『3月のライオン』は、月島舞台の、囲碁をがんばる学生たちのステキな物語なんだよッ!」
この日記を書くにあたり調べたら、
囲碁ではなく将棋の話でしたよね。
えっと、つまり、風景に目を奪われてたんだよね。
まさか大人になっても、囲碁と将棋がごちゃごちゃになってるなんて、そんなことは…
Sweet+++ tea time
ayako
こちらもどうぞ