またひとつ、女子力がアップしました。
29歳で女子力って…と思ったあなた、私の女子力はおばあさんになっても上昇しつづける予定である。
さて、突然の報告であるが、先日、化粧品を新しくした。
これは画期的なことである。
というのも私は、メイクや化粧品に、控えめにいって、まったく興味のないまま約30年間を過ごしてきた。興味がないゆえにお金も時間もかけず、主に数百円の化粧品を「くすりの福太郎」でタワシやトイレクイックルと同じように補充してきた。(福太郎サイコー!)
こだわりも何もない。もらいものの口紅やチークがあればそれをつけるし、どんな色とかメーカーとか考えるのもダルいと思っていた。
シャネルとかのブランドが毎シーズン化粧品を出していることをわりと最近に知った。バッグとか靴だけじゃないんだ!?しかも毎シーズン!?ものすごく衝撃を受けた。だって口紅とか、2年くらい余裕で使えるし。この春の新色とか言われても、である。
そんな私が珍しく興味を持った化粧品は、最近エッセイやブログでよく見かける、コスメキッチン!
「え?なにそれ?」と思ったあなたは仲間である。化粧品に明るくない私が一言で説明すると、
コスメキッチン=
オーガニック!ナチュラル!
(女はこの2ワードに弱い)
まず、シャンプーとリンスを試しに新宿のコスメキッチンで購入してみた。
店員さんもパッケージもラッピングバッグもギラギラしていなくて、すごく私好み。
このオーガニックのシャンプーとリンスが気に入り、弾みのついた私は思った。
次は、次こそは化粧品をコスメキッチンで買いたい…!
その目標だけを胸に、私はもう絶対に何も出ないという限界状況まで今あるファンデーションやマスカラを使い切った。最後の数日は、どう好意的に見てもマスカラはスカスカで、私のまつ毛は1mmも延びてなかった。でもとにかく、コスメキッチンで一式揃えてみたい!(野望)
果たして私のもとには、こんなに素敵な化粧品たちがやってきたのである。
もちろん何万円もしないが、何千円かはする。何百円から10倍くらいレベルアップしている。ああ、化粧品は高級になると一つ一つ紙箱に入っているのね…
中身も見えないのね…(ファンデーションにも素敵な布ケースがついているし…)
感動しきりで眺め、写真を撮る。
とにかく体に優しい、オーガニックの化粧品。嬉しい。自分を大事にしているという感じがフツフツと湧いてくるではないか!(私は紅茶やコーヒーも「オーガニック」と書いているものに弱い)
夜、夫にも化粧品一式を誇らしげに見せて、近々私は生まれ変わるよと宣言した。
「ああ!明日の朝、お化粧するのが楽しみでならないよ!」
「へ〜よかったね〜」
夫はYouTubeででお笑いを見ていたのか、数秒後、ドッと笑いだした。私の外見についての興味は1mmもなさそうであったが、そんな余裕で構えていられるのも今のうち。フフフ…
こんなにもお化粧するのにワクワクしたのは久しぶりで、私は興奮のままに眠りについた。
翌日、私はすっぴんで一日を過ごした。
なぜか?
それは一秒も家を出なかったからである。
翌々日、私はすっぴんで一日を過ごした。
なぜか?
それは徒歩数分の郵便局しか用事がなかったからである。
翌々々日、私はすっぴんで一日を過ごした。
なぜか?(以下略)
気づいたんですね。家で仕事をする私が外出するのは、基本的に徒歩数分の郵便局に発送に行くときのみ。ちなみに郵便局では、顔なじみのおじいさん局員といつも会話をする。内容は、主に、天気についてだ。
もちろん、おじいさん郵便局員と天気の話をすることは素晴らしいことであるし、用事があろうとなかろうと、朝からきちんとお化粧をしている女性は素敵に決まっている。
だがお化粧品は、使えば減る。当たり前だが、減ればなくなる。なくなればまた買わねばならない。化粧ポーチの中で、以前は数百円だった各アイテムは10倍に値上がりしているという緊急事態である。華々しい見せ場もないのに、いちいち化粧をするわけにはいかない。
かくして、華々しい見せ場など一日もない私はめったに化粧をせず、すっぴんにマスクをして郵便局へ向かう日々となった。
やってみなくちゃ、わからないことってあるよね。
Sweet+++ tea time
ayako
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