首里で美味しいお昼ご飯を食べた私たち。沖縄旅行二日目の午後は何をするかというと…?
「城下町首里の歴史さんぽに行ってみよう!」
「歴史さんぽ?」
おや、『ことりっぷ』にも特集されてるじゃありませんか。
城下町首里でぶらりおさんぽタイム(♩)
美しい石畳の道をそぞろあるこう(♩)
「きゃ〜!ステキ!これは楽しそう!」
「でしょでしょ。ここを巡ってみよう」
琉球王朝時代の歴史遺跡を巡ってみよう
琉球王朝の王都として栄えた首里には、首里城公園を中心に、歴史遺跡がいくつも残っている。
『るるぶ』によると、1時間40分で史跡をひととおり回ることができるそうだ。
- 玉陵
- 首里金城町石畳道
- 金城大樋川
- 首里金城の大アカギ
- 龍潭
- 弁財天堂
- 円覚寺跡
「この順番でめぐっていこう!」
「ステキな写真もいっぱい撮れそう。楽しみだなぁ〜!」
恐ろしいことに、このときの私たちは、ガイドブックにまとめられた「ぶらりおさんぽコース」と現実のギャップを、想像すらしていないのであった。
01。「玉陵」で史上最強の眠気におそわれる
まずは一番目の「玉陵」へ。
ちなみに「玉陵」と書いて「タマウドゥン」と読む。
「タマウドゥン」
「玉うどん…」
もはや「玉うどん」としか思えない。
「タマウドゥン」は第二尚氏王統の陵墓、つまりお墓である。
お墓を見る前に、まずは資料室で「玉うどん」、ではなく「タマウドゥン」の歴史を学ぶ。
1501年に尚真王が自らの父(尚円王)を埋葬するために建てた巨大なお墓。東・中・西の3つの石室があり、東室には王と王妃の遺骨しか入れないという。
「要するに…石室の中にたくさんの壺があって、その一つ一つにいろんな偉い人の骨が収められてるってわけだ」
「なるほどね〜」
平静を装っていた。
だが、このとき私は史上最強の眠気に襲われていた。
(もう立ってられない…)
タマウドゥン資料室の入口に置いてあったテーブルと椅子で、私はあろうことか旅行中に眠り出した。
「ZZZ・・・」
「・・・・・」
ブログの書き溜めをするため、出発前日は朝4時までくだらない日常エッセイに格闘していたのである。慢性的な睡眠不足に加え、先ほどのランチによる満腹感。自己啓発書風にいえば「眠るために必要なすべての条件」が揃っていた。
「ZZZ・・・」
「タマウドゥンで眠ったayakoさん」
旅行後もずっと語り継がれることとなった。(我が家で)
実際にお墓を見てみたよ!
仮眠を終え、いよいよ資料室から出て琉球王朝のお墓を見に行った。
「これか〜」
「ほう…」
ちょっと地味だが、お墓なので当然といえば当然、気を取り直して次の歴史遺跡に向かおう!
02。「首里金城町石畳道」は茨の道だった
「石畳の道、楽しみだね〜」
「ねえ〜」
「うわ〜ステキな雰囲気!」
「沖縄って感じだね〜」
この頃、私たちはまだ理解していなかったのだ。
「首里金城町石畳道」はとんでもなく急な坂道と階段の連続だということを。それも、3月末とはとうてい思えぬ夏の日差しが照りつける那覇の午後である。
「きつい…」
「もうだめ…」
嗚呼、ホテルの部屋の中に転がっている我々の日傘よ。
この石畳は16世紀に整備された幹線道路の一部で、一つ一つ手作業で琉球石灰岩が敷かれたそうだ。「日本の道100選」に選ばれているというが、そのありがたみを感じるどころではなかった。
03。「金城大樋川」を探し当てたが…
坂道を歩きながら、私たちがひたすらに探していたのは次の歴史遺跡「金城大樋川」。「金城大樋川」と書いて「かなぐしくうふふぃーじゃー」と読む。
「大ふぃーじゃー」
「一体どこにあるんだろう…?」
地図の通りに進んでいるのに「大ふぃーじゃー」はなかなか現れない。おかしい。『るるぶ』のお散歩マップは簡略地図なので、分かりづらい。
疲れも限界に達し、突然現れた古民家の縁側で休憩することにした。
「大ふぃーじゃーなんて、どこにもないよね」
「もう大ふぃーじゃーはいいか…」
諦めかけた我々であるが、休憩後、あと少しだけ頑張ってみようと隣の道を歩いてみる。
念願の大ふぃーじゃーが見つかった!
「ayakoさん、あったよ、これだよ!」
「なんと…!?」
「・・・・・」
「・・・・・」
想像以上に地味で絶句する我々。
いったいなぜこの水たまりを探すために炎天下を奮闘していたのか…という当然沸き起こる思いに気づかぬふりをして、大ふぃーじゃーを後にした。
04。「首里金城の大アカギ」
「次は大アカギを見るよ」
「来た道を戻るんだね」
「きつい…」
「まだ続く…」
そう、下った後は登らなければならないという地上の大原則が私たちを待ち受けていた。
大樹「大アカギ」をとうとう見つけた!
ずんずんと歩いていく母に続き、ブーゲンビリアのピンクと新緑のグリーンしかない世界を歩き続ける。
「ayakoさん、首里金城の大アカギあったよ!」
「なんと…!?」
「どれだろう…」
「あのへんのどれかだね…」
もはや単にジャングル的な空間が広がるのみ。
推定200〜300年の高さ約20mのアカギの木が5本並び立っているらしい。
さて、ここからの歴史遺跡は、もはや写真一枚で行きたい。そのキラキラとした魅力が、読者の皆さんにも十分に伝わるであろう。
06。「龍潭」
「・・・・・」
「・・・・・」
池である。
07。「弁財天堂」
「・・・・・」
「・・・・・」
古い家屋である。
08。「円覚寺跡」
「・・・・・」
「・・・・・」
門である。
まとめ
今回の「首里のぶらり歴史さんぽ」で学んだのは以下の3つであった。
- 史跡というのは地味なものである
- 3月の那覇は日傘が必須である
- ジムで筋肉がついたと思ったのは錯覚だった
深い学びを得た、首里の史跡めぐり。
まさにである。
旅の疲れを癒すため、名物マンゴースイーツを目指して再びゆいレールに向かう我々であった。
▽沖縄旅行記第5話につづく▽
Sweet+++ tea time
ayako
おまけ
途中の坂道でみかけた、琉球の美しい衣装をまとったカップル。写真撮影かなぁ。とっても素敵でした。
次回予告
明日は西沢渓谷の山登り日記を書く予定です。(気分によっては変わります)お楽しみに〜!
沖縄観光の本
やっぱりガイドブックは、ことりっぷが一番かわいいよね。
こちらもどうぞ
▽沖縄旅行記第1話▽
▽沖縄旅行記第2話▽
▽沖縄旅行記第3話▽