沖縄旅行二日目の朝、私と母はいよいよ首里城公園へと繰り出した。初めての沖縄本島、この旅でいちばん楽しみにしていた首里城へ!
「行くぞ〜!」
「わ〜い!」
※ 母はシロクマではなく人間になりました。その経緯はこちらからどうぞ
ゆいレールに乗って首里城へ行こう
車なしの沖縄女子旅にとって、何より頼りになるのが、ゆいレール!
「完璧なペーパードライバーです」
「運転はできるけど、近所だけ」
那覇空港から首里までを15の駅で繋いでくれるゆいレール…それはつまり、空港・国際通り・首里城公園がモノレールだけで移動可能ということ!なんて頼もしいの!
「ゆいレールで短歌を詠んでみたよ」
“イマイチな
彼とドライブ するよりも
ひとり乗りたい ゆいレールかな”
「・・・・・」
ちなみに季語とかはない。
県庁前からゆいレールに乗ったよ
真っ白な県庁前駅の建物に初夏の日差しは眩しく反射し、ブーゲンビリアはびっくりするくらい綺麗なピンクで咲いていた。3月終わりの沖縄は、今(4月下旬)の東京よりずっと暖かかった。
「すごい!ブーゲンビリア、綺麗!」
パシャパシャパシャパシャ…(カメラ音)
「昨日も撮ってなかった?」
もちろん昨日も撮った。ちなみに駅前の同じブーゲンビリアを三日間毎日撮っていた。
ゆいレール。沖縄銀行(おきぎん)のキャラクターに任命されているキキララがお出迎え。
ゆいレール、デザインまでなんてキュートなのだ!
首里駅を降りたら、街がかわいかったよ
首里駅を降りると、沖縄らしい町並みが広がっていた。
軒先に並んだ濃いグリーン。真っ白な壁に、沖縄!ってイメージのオレンジ色の瓦屋根がよく映えて、キラキラと光っている。
「屋根の上にシーサーがいるよ!」
「ほんとだ!沖縄って感じだねぇ」
交番やコンビニも沖縄仕様。日本中、こんなデザインだったらいいのになぁ。
オレンジ色の丸い瓦屋根が大好き
オレンジ色の丸いレンガに、濃いグリーンとブーゲンビリアのピンク!南のカラフルな景色って、心弾む…!
あちこちで、街の人々を見守る小さなシーサーたち。
とっても気に入ってしまった沖縄の丸い橙色レンガ、こういう向きで撮ってもかわいい。
ひとつひとつ、ちゃんと模様がついているのだ。
「たまらん!」
パシャパシャパシャパシャ…(カメラ音)
「不思議なものをとるねぇ」
娘の不思議な撮影ポイントに唖然とする母であった。
雑草のように伸びる街のハイビスカス
ハイビスカスは、街中も首里城の周りも、とにかくどこでも咲いていた。私が一人暮らしの頃、苗を買って毎日水やりをしてせっせと育てていたハイビスカス。
ここでは、まるで雑草のように勝手に伸びて花開いているのです。
なんてあざやかなピンク色なんだろうなぁ。
(特に真ん中の黄色いポンポンがポップでかわいい)
いよいよ首里城を散策するよ
ゆいレールの歌を詠んだり瓦屋根の模様に注目している場合ではない。目的の首里城公園に到着し、いよいよ中に入っていく。
「いよいよだね!」
「楽しみだなぁ」
「暑い…」
「もうだめ…」
東京から飛行機に載せてまではるばる運んできた日傘を、なぜホテルにおき忘れたのか、間抜け親子はここから激しく後悔することとなる。
ガジュマルの木に感動する
首里城公園の入り口にあった、大きなガジュマルの木。沖縄では、この大迫力の大樹をあちこちで見かけたなぁ。
生命力が、すごい!元気がでる。
首里城と赤いポスト
首里城の風景によくあっていた。赤い丸ポストって、やっぱり好きだ。レトロかわいい。日本中、全部このタイプだったらいいのになぁ。
守礼門をくぐっていよいよ首里城へ
母にとってもらった一枚。
「門が切れちゃってるしちょっとアンバランスだなぁ」
「フフフ…」
母は無敵なり。
地味だけどこれも有名な歓会門をくぐり・・・
何度か長めの階段を登っては門をくぐる。暑いし登らなきゃだし、首里城はけっこうハード!
「はぁ…」
「きつい…」
もはやどっちが母でどっちが娘かわからない。
那覇の街が一望できる高台に出るよ
がんばった後のご褒美だね。
綺麗な景色を眺めてちょっぴり休憩をしたら、いよいよ首里城の中に入る。
サッカーをしているみたいなシーサーに挨拶をして、真っ赤の門をくぐれば、待ちに待った首里城へ!
首里城の中はとっても素敵だった
とっても美しい赤のお城。
「すごい!これが首里城…!」
「綺麗だねぇ」
私はGRで、母はiPhoneで写真を撮った。やっとたどり着けて嬉しかった。
縦に高い日本のお城とは違う、大きな神社のようなお城。(入り口のところは、ちょっと古い銭湯にも似ている)
いよいよ中に入ります!
上品で優しい木と緑の空間に感動したよ
資料などが展示されているところは撮影禁止でしたが、そのあとはなんと写真撮影もOK!
「嬉しい!写真撮れる…!」
パシャパシャパシャパシャ…(カメラ音)
「・・・・・」
もちろんこうなる。
静かで上品で、どこか優しい気持ちになる木の床を、ひんやりと裸足で歩くのが気持ちいい。いろんな歴史的展示物も面白かったけど、この建物の感じが一番記憶に残っているなぁ。
そして美しい和室!
「いいなぁ!やっぱり畳っていいよねぇ」
「ほんとだねぇ」
(寝転がりたい)
次こそは、ぜったい、和室のある家に住みたい!(こんな豪華とはいいませんから)
おそらく一番偉い人が座る椅子。
木のぬくもりが感じられる清楚なお部屋と、赤×ゴールドのゴージャスなお部屋、いろんな表情をもつ首里城だった。
鎖之間のお茶時間が最高に幸せだった
首里城の中の鎖之間(さすのま)というお部屋で、お菓子とお茶をいただくことができる。とってもさり気ない感じなので、多くの人は素通りしてしまう。
『ことりっぷ』にも載っていて気になっていたので、休憩がてらお茶することに。
「だいぶ歩いて疲れたしね」
「ちょっと休憩しよう」
何気ない気持ちでいただいた350円のお茶が、この首里城散策の一番のハイライトになるのだ。
「きゃ〜!素敵!」
「上品だねぇ」
綺麗な器に載った琉球菓子とさんぴん茶。
首里城の、見事なお庭を眺められる美しいお部屋でいただくまたとないお茶時間。
掘りごたつのようになっていて、床は簀が敷いてある。静かに風が抜け、優しい木造の和室には柔らかい光が春の雨のように注いでいた。
係の方が首里城の歴史について説明もしてくださるし、さんぴん茶は何度でも注いでもらえる(嬉しい)
暑い中歩いてきた疲れが、甘い琉球菓子でゆっくりと癒されていく。
「最高だねぇ」
「すごく幸せだよ」
首里城散策の中で、一番思い出に残っているのが、この350円のお茶時間なのだった。
ふふ…夫のことを笑えない、ayakoさん親子。
鎖之間(さすのま)の喫茶室、首里城に行ったらぜひ立ち寄ってみてくださいね。
このあと、さらなる試練が待ち受けていることを、まだ私たちは知らない。
▽沖縄旅行記第3話へ続く▽
Sweet+++ tea time
ayako
沖縄観光の本
やっぱりガイドブックは、ことりっぷが一番かわいいよね。
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▽母のアイコンが人間になった話▽
▽旅立つ前の空港が好き▽