先日、夫は30歳になった。
25歳で出会って、26歳の誕生日から一緒にお祝いしているので5回目である。しかし異性の誕生日を祝うというのはなんと難しいことであろうか…
26歳の誕生日は、付き合って一ヶ月ちょっとだった。私は張り切ってルーマニア料理レストランを予約した。
サプライズをお店にお願いしておいたため、デザートの段になって大音量で音楽が流れ出し、民族衣装を着た陽気なおばさま達が行進してきた。私たちは立ち上がり、謎にお酒を一気飲みしたり歌を歌ったりして、ルーマニア流(?)のお祝いをしてもらった。私は大変満足していた。
27歳の誕生日は、結婚して半年弱だった。私は張り切ってベラルーシ料理レストランを予約した。
「サプライズとかは、今回は大丈夫だからね」という夫の言葉は聞き流し、もちろんお祝いをお店にお願いしておいた。ふふ…照れちゃって。
果たして、デザートの段になって大音量で音楽が流れ出し、民族衣装を着た陽気なおばさま達が行進してきた。自分たちのテーブルに向かって何かが起こっていると察知した夫は、悲痛な声をあげた。
「ちょっと…こんなの止めてって言ったじゃん!」
「!?」
どうやら照れ隠しではなく、本気で嫌だったらしいと悟ったのはまさにお祝いされている瞬間であった。誕生日ソングが流れるレストランで、夫は顔面蒼白、私は半泣きになった。こうして夫は27歳を迎えた。
28歳の誕生日、2年連続でお祝い方法をミスっていたことが発覚した私は家でおとなしくステーキなどを焼き、下手ながら料理を作った。デパートでポールスミスのシャツとトップスのチョコレートケーキを買っておいた。夫は喜んでくれた。しかし私はムズムズしていた。
29歳の誕生日、私はまた何かやりたくてたまらなくなっていた。
「そうだ!8月だし泳ごう!」
夏とプールと海が大好きな私は、ニューオータニのナイトプールに狙いを定めた。ゆっくりと泳いだりゴロゴロして、プールサイドレストランでごはんを食べる。最高ではないかッ!
果たして仕事を早上がりした夫と夕方の紀尾井町で待ち合わせた。しかしホテル前は冗談みたいな長蛇の列。東京のナイトプールはインスタ女子に大人気だったのである…
進まぬ列に半泣きになり、私たちはプールを諦めた。中に水着を着た変な服にプールバッグという出で立ちで、ニューオータニのレストランへ行く羽目に。窓に映る夜景を見ながら「来年こそは…!」と決意を新たにする私であった。
さて、今年である。記念すべき30歳の誕生日、私はちゃんと夫の意向を聞き、神楽坂の鉄板焼きレストランを予約した。
美しい夜の神楽坂。大好きな街である。静かなお店で、丁寧に仕上げた料理をひとつひとつ出してもらった。
もちろんサプライズなど頼んではいない。誕生日お祝いであることもお店には伝えていなかった。しかし、私たちの会話を聞いたお店の方が「今日は何か記念日ですか?」と聞いてくださり…
最後のほうじ茶のかき氷に、金箔を散らしてロウソクを立ててくださったのである!
なんてスマート!なんて大人なんだ…!
正直に言おう。東欧料理レストランで民族衣装を着た陽気なおばさまと歌ってお祝いしたいという野望が消えたわけではない。消えたわけではないが、それは自分の誕生日にやってもらえばいいとようやく気付いた私である。
男の人の誕生日お祝いって、難しいよね。
そうである。
なのに何かやりたくなっちゃうのは、なぜでしょう!?
おまけ1
3年前にプレゼントしたブルーの天然石ブレスレットが壊れてしまったので修理した。ウッドビーズとオニキスで新しいブレスレットも作ってみた。
手作りのブレスレットは意外に喜ばれる気がする…?(勘違いだったらこわい)
おまけ2
神楽坂の鉄板焼のお店で、夫の誕生日お祝いをしました🎂 pic.twitter.com/uWyRlppQsJ
— ayako@Sweet tea time (@Sweettteatime) 2017年8月4日
このツイートに数人のフォロワーさんが夫への誕生日お祝いコメントをしてくれた。
「ayakoさんすごいよ!いいねもいっぱいついてるよ!」
夫が興奮していたことをここに記しておきたい。
読者の皆さんに、感謝だよね。
Sweet+++ tea time
ayako
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