先日、32歳になった。
大人になると、誕生日だからといって特別なことが起こるわけではない。平日ならなおさらだ。ふつうに仕事をし、生活をし、気づけば夜になっている。
恋人や家族がお祝いしてくれることもあるだろう。だがそうじゃないからといって、悲観することは何もない。
いつだったか、敬愛するお義母さんがこう言った。
「誰も自分の誕生日を覚えてないってことは、それだけ家族が平和で、すばらしいってことなのよ」
この説に基づくと、我が家は平和の極みである。
朝、夫が冷蔵庫をのぞいてたので「なんか食べたいものある?」と聞いたら、
— ayako | 刺繍して書くひと (@Sweettteatime) 2020年1月30日
部屋の隅っこにいた王子が「アーグ(ハンバーグ)、ごふん(ご飯)」とひっそり答えていた。
肉とご飯が好きな男たち、今日が私の誕生日だと気づかない男たち、おはよう。
冷静になろう。
王子が誕生日を認識していないのは当然である。一歳の彼には記念日という概念がない。
この家で記念日という概念を知る唯一のメンバーは、32歳の夫である。彼は数日前に「今週金曜は飲み会なんだ〜」と言っていた。「へぇ〜」と答えていた。だが金曜の朝に気づいた。
今日、私の誕生日だ…!
ひとり全力で誕生日当日をお祝いした記録を見てほしい
誕生日当日の朝食である。
「ふつうじゃん」と思ってもらっては困る。これはイレギュラー中のイレギュラー。超特別モーニング。
いつもは半分の食パンを、一枚分食べていいことに。
大好きなシャルマンのバターワイゼンという食パンを贅沢に厚切りにしている。貴族…
あとね、金柑を食べました。
こんな眩しいくらいのオレンジ色で美味しくて皮ごと食べられるとか奇跡の柑橘じゃないですか。そんな奇跡の果実を朝からいただけるなんてもう祝福されすぎでは…
(例のごとく松沢商店で買った。めちゃくちゃ美味しい)
花を用意した
スーパーの切り花と、お花屋さんのサービスブーケである。
チューリップにカーネーションにスイートピー。あふれる春色。かわいい。かわいすぎる。めでたさが半端ない。
食卓テーブルの一角がお祭りな感じである。おいしくてかわいいもの大集合。この華々しさの中でayakoさんのひとり生誕祭はさらなる高まりを見せていく。
豪華誕生日ランチ
お鍋(前日の残り)とサーモン丼である。
この豪華ランチの実現のために、朝の公園児童館コースの前に、スーパーに行って追加の豚肉とサーモン刺身を仕入れてきた。
計画とやる気。
自分で自分を祝うには必要不可欠なものである。
ちなみにいつもの昼食はこんな感じである(小松菜としめじをごま油で炒めて適当に味付けしたやつと半熟卵のぶっかけご飯)。
いかにこの日が特別豪華メニューかがおわかりいただけると思う。
夕方、ケーキをいただく
昼寝から目覚めた王子をベビーカーに乗せ、シャルマンに買いにいく。
ちなみに去年も自分の誕生日日記を買いてるんですが、
どうやら私は「夫がケーキを買ってきてくれない場合に備えて、おはぎを買っておく」という教訓を得てるんですね。
全然甘い。
何も期待してはいけない。ケーキは自分で用意し、一応二つ買ってみたけどもちろん夫の帰りを待ったりはしない。すぐに紅茶を用意してティータイムに突入。それが真に自分で自分を祝う者の歩む道。
苺のショートケーキって、なんてなんて麗しいんでしょう…
ちなみに私がキッチンで立ったままケーキを堪能している間、王子は電車片手に狭いリビングを走り回っていた。
彼も毎日忙しそうである。
すばらしい誕生日の締めくくり
さて、そんなこんなで最高にめでたい32歳バースデーを過ごしたわけなんですが、残るは夜の時間なんですね。寝かしつけがスムーズにいけば、ゆっくり本でも読めるはず…フフフフフ…
密かな希望を胸に、20時半に寝かしつけを始めたわけであるが、この日に限って我が家のミニ怪獣は23時まで粘ってきたのである。
何十冊も絵本を読み、寝室へ導いてはまた絵本に戻り、あげく布団の上で動き回る王子の石頭がこめかみに激突。
もう、イラストでしか表現できない。
0歳の頃から、わんぱく王子の寝かしつけは恐怖と隣り合わせである。もう何度唇を切ったことだろう。こめかみの骨はもう何度打たれたことだろう…
失意のままに寝落ちした私が目覚めると深夜1時前であった。夜の自由時間などとっくに過ぎ去っている。
リビングには、飲み会から帰宅したらしい夫がいた。
「ayakoさん、今日は誕生日だったのに、遅くなってごめんね」
「ううん、大丈夫。覚えてくれていたなら、もうそれだけで嬉しい…」
そんなふうに、ブログを締めくくりたい。締めくくりたかったんですね。だが現実の夫は、開口一番、元気よくこうのたまった。
「ayakoさん、今日はめちゃくちゃ美味しいアナゴをたらふく食べたんだよ!」
完全に忘れている。
そのとおりである。
おまけ
このあいだ載せそびれた嬉しいプレゼント写真。お義母さんとお義父さんからいただいた、めちゃくちゃ可愛い紅茶とハンカチと口紅。
もう、一週間前に、義実家でお祝いしていただいてるので、ほんとにほんとに何も望んでないんです。何も…
来年も当日はひとりで祝いまくるぞ〜!
というわけで、バースデー日記2020はおしまい。
古いマンションの小さな部屋で過ごす時間がとても好き pic.twitter.com/TtXEeforCA
— ayako | 刺繍して書くひと (@Sweettteatime) 2020年2月2日
新しい一年も、楽しみを拾い集めてごきげんに暮らしていくよ!
Sweet+++ tea time
ayako
こちらもどうぞ
▽去年のバースデー日記▽
▽夫のバースデー日記▽
▽王子のバースデー日記▽