人生初のモテ期が来たかもしれない話

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「彼、私じゃないとダメなのよ」

こんな陳腐な台詞を女友達が言い出したらギョッとする。恋愛の赤信号である。皆さんご存知のとおり、これは往々にして"盛大な勘違い"なのだ。

彼は私じゃなくても全然OKどころか、他にも女がいることすら多々ある。しかし、どんなに酷い仕打ちにあっても「私がいなくちゃ何にもできない人だから」などと言って別れる気配はない。"求められ感"というのは、どうしようもなく女の気分を高揚させるものらしい…

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恋愛といえば、誰でも人生に一度はモテ期が来るというのを聞いたことがある。

皆さんはどうでしょう?ちなみに妹は一昨年の12月にそれが訪れたという。次々とデートの誘いが来て大忙しな日々を過ごした結果、デートのご馳走具合などを勘案し、一番気に入った人を彼氏にしたと言っていた。すごい。(ただし三ヶ月後に別れていた

思い返しても、私にはなかった。そんな激しい「モテ」の記憶。モテ期ないままに25歳で夫に出会い、26歳で結婚した。その夫は今年、誕生日もホワイトデーも何もくれなかった。これを「モテ」と呼んでいいのか。気にしていない。そう、1mmも気にしてはいない…

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話は変わるが、我が家の王子は生後9ヶ月になった。ハイハイと掴まり立ちと雄叫びをあげるのが趣味。もはや王子というよりわんぱくな子猿である。

数ヶ月前はただ「生きてる」という感じで宇宙人に近かった彼も、最近はすっかり人間らしくなって「甘える」ようになった。

今朝、王子がリビングでごきげんに遊んでいるのを確認し、私はこっそりとシャワーを浴びた。

風呂から出て脱衣所で体を拭いていると、なんとなく扉の向こうに気配を感じた。そっとドアを開けると、王子が目の前にちょこんと座ってこちらを見ている。シャワーの音で私がここにいると分かったのだろう、尻尾を振って待機していたのだ。

ドアの隙間から喜んで脱衣所に入ってくる。髪を乾かしている間、ずっと足にくっついて立っている。

キッチンに移動すれば王子も一緒にやってきて、朝食を食べ始めるとまた椅子の隣に掴まり立ってずっとこちらを見上げている。

可愛すぎ。

いや、控えめに言って、鼻血が出そうですよ。とんでもなく嬉しいですよ。

とにかく一日中ハイハイでついてきて、スカートの裾を握り、隣につかまり立ち、満面の笑みでこちらを見たりキャッキャと笑う。いつも熱い視線を向けられ、ときには半泣きで必死にやってくる。この"求められ感"。

これが噂の「後追い」ってやつ!?やっぱりママって特別なんだね…と感動しきりである。

実を言うと私、自分の息子のことを「小さな恋人」と言ったり、息子と公園に行くのを「公園デート」などと表現する人を見かけると、密かにゾッとしていたんですね。

だがいい…もうゾッとされても気持ち悪がられてもいいので断言する。私のモテ期はただ今絶賛到来中なのだ。

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というわけで、よだれまみれの小男からモテてモテて困っちゃう、通称MMK(古いな)の時代に突入した私である。

気を良くして子育て支援センターや児童館に行く。

すると私は非情な現実を突きつけられるのだ。

王子、他のママにも全然すり寄る。

他のママどころではない。一般的に赤ちゃんが最も苦手とするおじさん世代の男性にも、満面の笑みでくっつきに行く。抱っこしてもらおうと膝をよじ登り、まとわりついている。もはや人間なら誰でもいいレベル(人見知りが皆無なのだ)「お〜い、ママはこっちだよ〜」後ろで虚しく響く私の声。

「彼、私じゃないとダメなのよ」

恍惚とした表情でそうのたまう女友達の顔が浮かぶ。

いつだってそんなのは"盛大な勘違い"なのである。

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昨夜、夫が一週間遅れでホワイトデーのケーキを買ってきてくれたので、それをモテとカウントしていきたい(食欲)

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Sweet+++ tea time
ayako

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