「どうやったら幸せになれるんだろう?」
幸せになる方法。この永遠のテーマについて、古今東西たくさんの本が書かれ、演劇が生まれ、映画がつくられ、議論され語られてきた。
その「幸せ」探し、見つけ方に焦点をあてたビジネスは社会に裕福な人が増えるほどに活況を見せている。ハウツー本におまじない、理想の結婚像に婚活ビジネス。「豊かな社会」では、幸せになるためにならいくらでも投資を惜しまない人がたくさんいる。
だが、今日、私はとうとう幸せの「在り処」を発見した。
それは・・・
ココアの上澄みの、柔らかい泡。
ここに「幸せ」は、ある。
実は大変恥ずかしいことに、私は古民家カフェでこのココアが出されたとき、「わあ!」と声を上げて、白いティーカップの方を賛美してしまった。
多くのひとが、この過ちを犯してしまう。
例えば、こんなところに「幸せ」があると勘違いする・・・
クールに光る銀の輝き。
ほとんどの人が一度は勘違いをしたことがあるはずだ。
また、ときには・・・
美しい模様の施された陶器の入れ物。
中には人を魅了する非常に甘い液体がたっぷりと入っている。
また、ときには私のように・・・
スタイリッシュなデザインの白いティーカップ。
私のような似非お洒落女子がもっとも勘違いしやすい場所「入れ物」である。
また、あるときは・・・
ついてきたお菓子の方に注目してしまう。
ここに「幸せ」があるんじゃないかと、獲得に躍起になる人もまた多いのだ。
ちなみに、ココアそのものの甘さや味、素材なども実は「幸せ」とは関係ない。
繰り返すが、「幸せ」というのは、ただこのフワッとした上澄みにある。
ラテアート的なもののデザインに騙されてはいけない。
一瞬テンションが上がってしまうのはやむを得ないが、このデザインの秀逸さや精巧さもまた、「幸せ」とは一切関係がないからだ。
ただ、ココアを飲もうとして、最初にカップに口を着けた瞬間の、あの感じ。
ふわっとした柔らかさと甘い香り。
そこが「幸せ」の在り処である。
どんどんココアの液体が入って来て、その刺激的な甘さに味覚と脳が慣れてゆく。
そして気づいたら最初の泡の上澄みの、あのふわっとした優しさを思い出せなくなる。
今日のまとめ
「幸せになる方法」のハウツー本を買うなら、その半額でココアを飲もう。
どんな謎の記事にも優しいコメントをくれる、包容力に溢れた緑くんである。
Sweet+++ tea time
ayako