「悲しみは、いつか終わるもの」寺山修司少女詩集が教えてくれたこと

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生きていれば「いいことばかり」ってわけにはいかないです。

超ポジティブマインドで考えても、やっぱりしょんぼりしちゃうときはある。

 足をぶつけることもあるれば、恋に破れることもある。思いがけないショックも、失敗も、だんだんと引きずり込まれる悲しみも、理不尽な仕打ちも、どんなに頑張ってもうまくいかないことも当然ある。神様はどうしてこんなことを、ということだって起こり得る。

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「そのときはマイナスに見えること」があったとき、私が「しない」と決めている三つのことがあるので、今日はそのお話をしようと思う。

 

3つのやらないこと

いじけない

まず、「いじける」というのは他人を意識した行為である。

小学生の頃、影山くんという男の子がいたのだけど、ちょっと残念なことがあるといつもいじけて、漫画のキャラクターみたいに教室の隅っこで丸まっていた。

その背中は誰かになぐさめてほしい度120%だった。

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厳密な意味で、本当に「ひとりで」いじけている人なんていないのだ。誰かに心配されたかったり気に留めてもらいたかったり、必ず「他人の眼差し」を意識してひとは「いじける」のだと思う。

漫画みたいにいじける影山くんを、小学生の同級生たちはみんななぐさめに行ったりからかいに行ったりしてたけど、大人になったら「面倒な人」で終わる。

いじけてる感じになったら、影山くんの背中を思い出そう。(誰…)

 

ひねくれない

「いじける」状態をこじらせると「ひねくれ」た性格になる。

「私なんか」とか「どうせ」とか、そういう言葉がでてくると赤信号である。「世の中間違ってるッ!」みたいなテンションもだいたいこのひねくれ者のセリフ。

まあ、世の中間違ってるし、私もあなたも間違ってる。間違いだらけですからね!

でもいいこともいっぱいある。

 

羨まない

これは他人との関係において起こる負の感情の代表である。誰かの生活をみて、誰かの振る舞いをみて、静かな「悲しみ」で終わらせるべきことを、「なんであの人は…」に変形させないようにする。

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SNSで垣間見た他人の生活に「なんであの人は…」となりそうになったら、妄想で視野を広げよう。

綺麗なお部屋のトリミングしたところに、ぐちゃぐちゃの寝間着が転がってたりする。

写ってないところに、その人の本当の生活はあるのだ。

 

寺山修司の詩で、悲しみの意味を知る

「悲しみ」とは本当はどんなものか。その純粋な姿を教えてくれる、ひとつの詩がある。

寺山修司少女詩集 (角川文庫)


大好きな寺山修二少女詩集の中におさめられている「かなしくなったときには」という一篇の詩。

ちょっと出だしを引用してみよう。

かなしくなったときは
海を見にゆく

古本屋のかえりも
海を見にゆく

あなたが病気なら
海を見にゆく

こころ貧しい朝も
海を見にゆく

 
そう、悲しみは、静かなもの。
そして何より。

ああ 海よ
大きな肩とひろい胸よ

どんなつらい朝も
どんなむごい夜も
いつかは終る

そう、悲しみは、終わるもの。 

いつも明るいふりなんてしなくていいし、いつも前向きじゃなくて全然いい。でも、悲しみを長引かせない工夫は大事だ。

いじけない、ひねくれない、羨まない。

マイナス感情のスパイスは、気づいていなくても絶妙な快楽があってやめられなくなるものだから。

ゆっくり眠って、淡々と暮らして、時が過ぎるのを待つのです。

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そして「悲しみ」の波が引いたなら…

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 じんわりと陽が差した砂浜は、ぽかぽかで気持ちがいいよ。

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Sweet+++ tea time
ayako

 

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今日の一冊

寺山修司少女詩集 (角川文庫)