「憧れのトーキョー」はいつまでも遠いまま / 資生堂パーラーサロン・ド・カフェ

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このあいだ用事があって表参道に行ったら、「うわぁ…めちゃくちゃ都会だ」と目を見張った。

ビル高ッ!まるでドラマじゃん!おしゃれ〜!

初めて上京した人のテンションである。

私は千葉県育ちなので当然といえばそうだが、東京の大学に通い、一人暮らし含めかれこれ6年ちかく東京に住んでもいる。しかし頭の中に存在する「憧れのトーキョー」はこちらに近づいてくる気配がまったくない。雑誌とかドラマとか何か架空のイメージのようにモヤモヤとした存在で、いつまでも遠いところにあるのである。

一方の夫は、生まれも育ちも東京。それゆえの都会感、洗練、おしゃれさなどは皆無であるが、本人曰く「生粋のシティーボーイ」とのことである。ではシティーボーイはどういう反応かというと、これまた表参道の交差点で、「すごいね都会だよayakoさん…」と目を見張っているではないか。

東京で生まれ育っても、やはり「トーキョー」は遠い夢想の街なんだわと私は勝手に思ったのである。

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写真は銀座だけど

余談だが、その交差点で、私はめちゃくちゃおしゃれな欧米人カップルも目撃した。かなりご年配だが、男の人もセクシーでダンディー、おまけに知的そう。女の人もでっぷりしてなくて、シンプルなパンツスタイルなのに足長で華やか!

「ねえ、あの人たちめっちゃステキ」

ふつうによくいるガイジンでしょ〜というテンションで振り向いた夫も大興奮。

「あれはちょっとふつうじゃないよ。あのオジさんカッコよすぎ。ほら、あれだよ、ayakoさん、なんだっけ、『プリティーウーマン』に出てた人!」

二人とも記憶力が幼児レベルなので、グーグルの力を借りて導き出す「リチャードギア」。なるほどそっくりである。

「あれはもう本物。あの人はリチャードギア」

表参道の都会交差点を渡って行く「リチャードギア」を憧れの眼差しで見届けるシティーボーイであった。

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中高生の頃はよく小説を読んでいた。東京が舞台の話は多く、知らない地名や駅名、聞いたこともないブランド、流行りのカフェやショップ、そんな固有名詞がさりげなく散りばめられている短編とか、なんとも煌びやかでおしゃれだなぁと憧れた。大人になったらこういうの、自然と分かるようになるのかな。

ならなかった。

もうすぐ30歳であるがブランド名もショップ名も流行りの店もとにかく何も知らないままである。ほぼ下町の家の中にこもって過ごし、仕事のために行く街は浅草橋や馬喰町、超絶狭い範囲で暮らしているので当たり前である。

さて、そんな私が最近味わった「ザ・トーキョー」。

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銀座にある資生堂パーラーサロン・ド・カフェである。この店名の間に「ド」が入ればだいたいオシャレになると相場が決まっている。(「デ」もあるよね)

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真っ赤な店内が最高にキュートだし、おしぼりのフォントまでオシャレ。あ、おしぼりって言わないか。ペーパーナプキン。

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資生堂パーラーといえばパフェですが、私は甘いものが苦手なので紅茶をオーダー。ニルギリに蜂蜜とオレンジのスライスが付いてくる。

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このポットをろうそくであったため続けてお湯を足すスタイル(きっと本当は正式名称がある)、初めて!いやもちろん、資生堂パーラ自体が初めて!そして我が家には存在しないドエレガントな食器たち…こ、高級感!

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ニルギリにオレンジスライスはよく合いました。このあいだ読んだ紅茶本にも、レモンよりオレンジの方が紅茶との相性がいいと書いてあったな。

ちなみにこの日は夫の誕生日お祝いで、夫のご両親とお兄さんとみんなでやってきたティータイムだった。皆さんのスイーツを写真に撮らせてもらった。

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ステキ!リッチ!ザ・トーキョー!

そしてこの資生堂パーラーは空間だけでなくお値段も「ザ・トーキョー」。ただの円ではなくトーキョー円なのである。端的にいって、びっくりするくらい高い。ああ、やはりドラマとか雑誌の世界、こちらに近づいてくる気配がまったくない・・・

「資生堂パーラー、すごかったねぇ…!」

帰宅してからも私が感激していると、

「あんなのボッタクリだよ」

しれっとそう言った「生粋のシティーボーイ」であるが、ものすごく豪華でカラフルなパフェを、一口も分けてくれずに独り占めしたのを私は知っている。

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彼はすき家と二郎ラーメンを愛している。

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Sweet+++ tea time
ayako

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