神楽坂に、大好きな本屋さんがある。
かもめブックスといって、校正・校閲を専門とする会社「鴎来堂」が運営している。カフェやギャラリー、文房具ショップなどが一体化した、素敵な本屋さんだ。
今日は、楽しかった本のお買い物日記です。
かもめブックスで面白い本を買ってみました
中身の見えない本「シークレットブック」である。
本を選ぶ基準って何でしょう? いろいろな基準がありますが、それが読書の幅を決めてしまっているかも知れません。
そこで、かもめブックスから少しだけ冒険の提案です。
かもめブックスのお客様に楽しんでもらいたい、そんな本に想いを込めた紹介文を添えました。
書名も著者もわからない、かもめブックスからの冒険へのチケット、ぜひ受け取ってください。
大好きな本屋「丸の内リーディングスタイル」にもこの手の文庫本が売られていたような気がする(確か紙袋に入ってた)のだが、手を出したことはない。
だって中身が見えない。誰が書いてるのかもわからない。慎重派の私には文字通り冒険!
背表紙も見えない。本屋さんに売られているときは、この上からさらにビニールカバーがかけてあったので、もちろん中も開けない。
私が冒険してみた理由
かもめブックスの紹介文に、惹かれちゃったのです。
冒頭の部分である。
誕生日のケーキだとか、バレンタインのチョコだとか、特別なお菓子は食べるとなくなってしまうのが惜しくて、ちょっとずつ、ちょっとずつ食べる。(中略)
この本も、ちょっとずつ、ちょっとずつ丁寧に味わいたい一冊。
ああ、たまらない…すごく好み!
だいたい私はお菓子の比喩に弱い。
ひとくちひとくち大事に味わう、特別なお菓子のように、丁寧に味わいたい一冊らしい。
これは買うだろう。仕方ない!
と勝手に納得して、好奇心いっぱいの私は喜び勇んでレジに持って行ったのである。
家に帰って開けてみたら
渋い。非常に渋い。
読んだことのない作家、幸田文の『番茶菓子』という本でした。お菓子はお菓子でも、だいぶ和風。
私はどちらかというと洋風の、おしゃれな装丁が好きであるから、シークレットブックでなければこの本を選んでいた可能性は非常に低い。
花の小品、夏の小品、きものの小品、きものの四季…
冒険で出会った美しい目次の一冊、今度の旅行に持っていこう。
シークレットブックは、わくわくして楽しかった
自分では選ばない本を手に取らせてくれるというのは、面白いと思う。
かもめブックスさんの工夫によって、一冊の文庫本に「ワクワク」を上乗せして買うことができた。でも、本の定価って決まってるんですね。その工夫に、対価を支払うことができたらいいのに。
ロシアでは、本の値段はお店によって違ったなぁと、ふいに思い出したのでした。
おまけ:かもめブックスで出会った3冊
そう、シークレットブックの他にも、もう2冊買ってしまった。
1冊め:『戸越銀座でつかまえて』
読んだことのない星野博美のエッセイ集。
なぜなら、猫の表紙だったから!
目次にも「そこにはいつも、猫がいた」だって。うらやましい。そんな生活に憧れて、インターネットと道端の猫活(ねこかつ)に勤しむ私である。
これは気になって買っちゃうよね。
2冊め:『3着の日記』
ひがし ちか、 塩川 いづみ、 前田 ひさえがmemeというグループを組んで作った旅とアートの本である。
今度また紹介したいなぁ。
とにかく素敵なイラストと写真、コラージュがいっぱい。行ったことのないラトビアの風景。私の大好きなおしゃれビジュアルブックなのでした。
え? いや、これからこれから…(ドキドキ)
趣味「積ん読」な私である。
皆さんは、最近本を買いました? どんな理由で選びました?
Sweet+++ tea time
ayako