環境破壊で異常気象でAIは暴走。地球は危機で人類は滅亡しそうで、そんななか戦う一人の男がスゴイ(だいたい家族あり)
みたいなCG満載映画は巨大なシネコンでしょっちゅう上映されている。いったいこの手の話を何本作れば気がすむのかというレベルである。
「こんな大衆映画、私は見ませんから」的な風をバシバシ吹かせておきながらなんであるが、先だって、まさにこの通りの映画を観てきた。
ごきげんに、朝9時過ぎからコーヒーとパン片手に。ミーハーである。
ザ・アメリカ映画「ジオストーム」
賛否両論のようだが、私はいつもどおり泣いた。簡単に感動できる単細胞の私に、映画批評など一生できないであろう。
というわけで、ストーリーそのものというより、今日は私的「映画あるある」を書いていきたい。
キーパーソンはたいてい香港にいる
同じアジアでも香港は特別である。北京じゃないしソウルじゃない、もちろん東京ではダメ。
「ジオストーム」でもアメリカの陰謀に最初に気付いたキーパーソンは香港にいた。なんでかわからないが香港だった。
カラフルな看板が中央にせり出し華やかで眩しい、香港の街。ああ、ミステリアスはここにあり。香港のコンビニで卵を買うシーン、高層ビルのなかを車で駆け抜けるシーン、とにかく絵になる。
「香港旅行を思い出すなぁ」
みなさんご存知のとおり、ハリウッド映画の中に映し出されるアジアの街は「?」ということが非常に多い。
映画中に出てくる「東京」や「日本のどこか」も、たいていオリエンタルで現実とは違う世界観に仕上がっている。やや香港よりというか、とにかく見ているとめちゃくちゃ違和感があるのだ。こんなの全然日本じゃない。そして興ざめする。
(ディズニー映画「ベイマックス」はサンフランシスコと東京を掛け合わせた「サンフランシソウキョウ」という全く架空の都市をあえて作り出しているが)
今回の「ジオストーム」も街は基本的にCGなのだが、この映画は各都市の描写も期待できるタイプかな、とパンをかじりながら胸を膨らませる私。
とはいえ香港は二泊三日で行っただけなので、いまいち自信はない。
東京のシーンで洞察力は試された…
いよいよ東京のシーンである。
世界規模の災害映画なので、東京とかモスクワとか、いくつかの都市がクローズアップされて時折出てくるのだ。
さて、どうだろう。
私は目を凝らしてCGで再現された東京の街に見入った。街の看板などはすべて架空のアジア人の顔になっていたりして、もちろん作られた映像である。
「まあでも、こりゃあどうみても東京だな〜」
香港じゃないし、台湾でもない。こりゃあ東京だ。私はパンを齧りながら「上出来、上出来」とハリウッドの制作スタッフをたたえていた。何様である。
映画を見終えると、いつもどおり夫と感想を言い合った。彼は開口一番にこう言った。
「東京の街とかめちゃくちゃだったね〜」
「・・・・・」
千葉県育ちの私には見抜けぬ東京の要素があったのか。
「どのへんが違った?」
「どのへんもこのへんも、全然違ったじゃん。あんな場所東京にないじゃん」
「あ〜そういえばそうかな〜」
焦って話を合わせ始める私。
「街の看板に表示されてる言葉とかも『エレクトロニクス』とか『美容』とか適当な単語だったしねぇ。笑っちゃうよねぇ」
私の洞察力はどうなってるんだ。
何年東京に住んでも東京がわからない。というか日本の街並みがわかっていない。いやむしろ日本語がわかってない?
映画鑑賞とは誠に恐ろしい行為なのである。
Sweet+++ tea time
ayako
今日の映画
絶賛上映中の「ジオストーム」。アクションもかっこいいし、ストーリーも恐ろしくわかりやすいし(だから笑えるところもあるけど)、けっこう好きな映画でしたよ!
私と同じように、最後感動の涙を流した単純な人は、いるだろうか…
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