インターネット上にたくさん転がっている、とうの昔に更新されなくなった誰かのブログ。
たまたま何かを調べていて、検索結果に出てきたページが個人のブログだったとき。2014年8月の記事。むむ、古い。このブログ今も続いてるんだろうか…と私は必ず確認してしまう。「どれどれ…」と期待に満ちた顔でブログのトップページに飛ぶ。
最新の記事が2018年12月30日、その前の更新が12月26日。ちゃんと続いてる。定期的に更新されているッ！
「やるじゃん…」
見つけたばかりのブログに上から目線で評価する私である。書いてる人のプロフィールとか、最近の記事タイトルをざ〜っと流し読みし、写真や文章が好みだった場合、毎日ちょっとずつ過去記事を読み進めていく。こうしてお気に入りブログに出会えることがある。ザ・ストーカー気質。
だがもっともゾクゾクするのは時が止まったブログなのだ。
トップページに飛んでみよう。最新の記事が2016年5月17日。
うおおおおおおおお！しかもタイトルが「お久しぶりです」。その前の更新が2016年1月10日であるから、最後の記事も4ヶ月ぶりなのだ、そして途絶えている。
「ご無沙汰してました…思えば4ヶ月も更新してなくて、その間にいろいろありました。」
こんな感じで始まっている。そして記事の中ではなぜ長きにわたり更新できなかったかの理由が述べられている。
引っ越しをしてバタバタしていて〜ようやく片付いてきたところですとか、パソコンの調子が悪くなって〜やっと買い換えたところですとか。仕事が繁忙期に入っていたり愛犬が亡くなったり体調を崩したりみんないろいろある。
で、最後にはこう締められているのだ。
「ぼちぼち更新してゆきたいと思います」
途絶えたブログの最後の記事のこの言葉、ゾクゾクせずにないられない。飽きたブログと飽きた恋愛。ジリジリ引き延ばそうとあがいても必ず終わるもの。その終わりが唐突のように見えて、後から振り返るとしっかりと伏線があるのも似ている。
ネット上に漂う時間の止まった無数のブログたちは、更新が途絶えるときの一定のルールを教えてくれるのだ。
話は突然変わるようであるが、最近『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』という本を読んだ。仰々しいタイトルだ。読んだ、と言ってもキンドル版をiPhoneにダウンロードして、最初の数十ページを流しただけであるが。要点はここである。
「やらなくては」ではなく「やると決める」。「どれも大事」ではなく「大事なものはめったにない」。「全部できる」ではなく「何でもできるが、全部はやらない」。
この世に大事なことなんてほとんどなく、瑣末なことはバッサリ切り捨てて、本当に重要なことだけを選んでやる。それがエッセンシャル思考。
なるほど、私は全部やろうとしていた…
王子も可愛いし写真も撮りたいしショップの仕事もしたいしブログも書きたいし掃除もおでかけもしたい。やりたいこと、やらなくてはと思っていることは山ほどあるけど、すべてが中途半端になっていた。そう、本当に大事なものなんてほとんどない。
iPhoneの画面を閉じると私は意を決し、即座に寝ましたよね。
いや、もうとんでもなく眠いんですよ。王子が夜寝ないんですよ。睡眠より大事なものなんて存在しないんですよ。
というわけで、エッセンシャル思考を忠実に実行した結果、日々「少しでも寝る」という最重要課題にのみ取り組んでいる。それゆえに長きにわたりブログが更新されていないのです。
2018年、王子が生まれ、生後5ヶ月でとうとうベビーカーを手にした我々夫婦は江東区のショッピングモールを制覇し、マザー牧場へ行き、舞浜ユーラシアに泊まり、伊東旅行にも行ってきた。
写真は撮りまくり、夫の健康診断は安定の「体重の減量に努めてください」というコメントをもらい、日々笑えることは絶えず、ということはつまり書きたいこともたくさんある。
満を持して、この一言を。
ぼちぼち更新してゆきたいと思います。
ご安心ください、インターネットの落しものを増やしたりしませんから…
2019年もSweet+++ tea timeをどうぞよろしくね。
Sweet+++ tea time
ayako
今日の一冊
「睡眠」に一点集中する私のバイブルとなった（はじめの数章しか読んでないのに）
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