土曜日、久しぶりに外にモーニングを食べに行った。
築地本願寺カフェTsumugiの18品目の朝食。
小鉢に入ったたくさんの健康そうなおかずに、お粥とお味噌汁がつくらしい。
「行ってみたい!」
「・・・(お肉…)」
ヘルシーカフェごはんに興味のない夫とともに、10時頃やってきた。「興奮する私に無表情で付きそう夫」といういつもの構図である。
築地本願寺におしゃれカフェがあるなんて
お寺だから和室なのかと思っちゃうけど、ふつうにおしゃれなカフェ。
3種類の朝食メニューが用意されているけれど、来ていた方はみな目玉の「18品目の朝食」を注文していた。
お箸とお茶のセットが小さなお盆にのって運ばれてくる。すでにかわいい。
私は温かいお茶にした。このお茶セット欲しい〜!一杯だけ飲みたいときにぴったり。
「楽しみだね〜」
「ね〜」
こんな感じで余裕で待っていた我々だったんですが、お店はかなり混んでまして。
「もうお腹空いて死にそうッ!」
「早く食べたい…」
すぐに余裕を失った。
18品目の朝ごはんを満喫したよ!
運ばれてきて感激。
温かいおかずは温かく、冷たいものはお皿もひんやり。一つ一つ丁寧によそってくださっているのがわかって嬉しい。
「すてき〜!!!」
「鴨肉が美味しい」
唯一の肉である鴨肉2枚を、噛みしめる夫。
お粥に合うおかずがたくさんあるので、ちょっとずつ載せて楽しめる。
小鉢を手に取ると、下に敷いてあるペーパーマットにそのおかずの名前が書いてある。「豆腐の柚子あん」だって。
デザートの宇治抹茶ゼリーも絶品だった。
「最高の朝食だったねぇ!」
「・・・・・」
私が鴨肉の最後の一枚を口に運ぶ瞬間、夫の熱い視線を感じた。
築地本願寺のお土産も買ったよ
カフェの隣には、"和"な雑貨が並ぶ築地本願寺オフィシャルショップもあった。ミュージアムショップをのぞいてるみたいでワクワクする。
「自分へのお土産買おう」
「また…」
私はかわいいものと自分に甘い。
「築地いろどり小箱 さくら豆」
和の小箱と色付けされた落花生が、とにかく優しい。愛でて味わえる、330円の小さな春だった。
築地本願寺を散策したよ
築地は近いし市場は行ったことがあるけど、築地本願寺は初めて。というかその存在すら知らなかった私である。
美しいステンドグラスの扉。
壁面に細かく施されている模様は、落雁を彷彿とさせる。ほんのり甘そう…
「なんだか可愛い建物で感激しちゃうねぇ…!」
「トイレに行ってくるよ」
すれ違ったままデートは続く。
境内に立派な椿の木を見つけて嬉しくなる。
精巧な和菓子みたいな、色あざやかに作られた作品みたいな椿と葉。冬から春に向かう色の、静かで確かな強さがまぶしい。
窓から覗く椿もかわいかった。
事件は起きた
夢中で椿の写真を撮っていたら、夫が消えていた。
「…?」
どこにもいない。カバンは夫が持ってくれていたのでiPhoneで連絡もとれない。GRだけを持ったまま目を凝らして遠く見たら、境内の反対側のベンチに、濃紺のベストとグレーのパーカーを着た大男が見えた。
「あれだあれだ」
私は築地本願寺の建物写真を撮りつつ、大男のベンチの方へと近づいていった。さらに詳細がわかる距離まで近づいた時である。大男は知らない茶髪女の肩を抱いているではないか。
!?
「嘘でしょう!?こんなところで浮気をするなんて…」
パニックのあまりクマ化する私。
「…ayakoさん、何してるの」
後ろから現れた本物の夫が呆れていた。
私は知らない大男を夫と間違えていたのである。ちなみにこの日は4回目の結婚記念日であった。
バスで帰ろう
ちょっとだけ築地場外市場を覗く。ただ、とにかく大混雑で賑わってるので、細い路地には入らずにバス停へと向かった。
まだ正午をすぎたばかり。これから帰って何をしようかなぁと、たっぷりの空白の時間を持ったまま揺られる土曜日のバス。
こんな休日もいいよね。
おまけ
帰ってすぐ、なぜか2回目の朝食を食べた私。ヘルシーカフェモーニングはいずこへ。
ちなみに夫は例のごとく爆睡。
「空白の時間」は、食欲と睡眠欲に支配されたのであった。
もちろん反語です。
Sweet+++ tea time
ayako
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