私は滅多に風邪をひかない。
OL時代、「体調不良」による遅刻や欠勤は多々あったが、本当に体調不良だったことは滅多にない、そういう人間である(同僚の皆さん、ごめんなさい)
さて、そんな私がここ三日ほど高熱で寝込んでいた。風邪ではないのだが、先週ずっとハイになってあまり眠らずに活動していたのが良くなかったようだ。
一緒に暮らして4年弱、一度も風邪をひいたことのない私が急に39度の熱にうなされ、夫はオロオロ大変な騒ぎであった。いつもは休日の洗濯干しも押し付け合っているくらいなのに、甲斐甲斐しく家事をして看病してくれた。
梅のお粥をレンジであっためてくれた。みかんゼリーも出してくれた。洗い物や洗濯物はもちろん、冷たい氷水に漬けたタオルも作ってくれた。こんなにも優しく高待遇を受けたことはないッ!私は熱でうなされつつも感動していた。
翌日の火曜日も同じように夫は優しかった。いつもは「絶望だよッ!」とか言ってふてぶてしいことこの上なく出て行くのに、天使の微笑みでコインランドリーへと向かいパジャマを乾かしてきてくれた。お粥をレンジで温めるときも「僕がやるから座ってて」である。
「僕がやるから座ってて」!
さて水曜日である。この日、私の体調はだいぶ回復していた。そんな私を見て、夫はすっかりもとの夫に戻ったようだ。私は自分で洗い物をし、おじやを作り、テレビを見て笑っている夫に飲み物を出した。元気になった私が小言を言い始めると「早く寝れば」である。
「早く寝れば」!
「ひどいよッ!昨日まであんなに優しかったのにッ!」
夫はぎょっとした顔をしてこちらを見た。私は畳み掛ける。
「月曜と火曜は、もうすごく優しくていろいろやってくれたじゃん。私すごい嬉しかったのに!今日はもう全然だよね。もう、終わっちゃったの!?」
夫はもったいぶって頷いた。
「あれはプレミアムサービス。もう終わりだよ」
結婚4年目までプレミアムサービスが出てこなかったとは。
眠り続けていた3日間、夢もたくさん見た。夢の中で私はもう一度結婚式をあげていた。(注:もちろん夫とである)
夢の中で挙げた結婚式は、海沿いの素敵なコテージで、友達などもたくさん来るゴージャスなものだった。ものすごく開放的な青の景色で、私はドレス姿で大喜びしていた。
何よりびっくりしたことに、ゲストの中には、義父のご両親も来ていたのだ!(夫にとっての父方の祖父母である)
目覚めた後、そのことを夫に話すと、
「そもそもayakoさん会ったことないじゃん」
そうである。
父方の祖父母は夫が小さいころに亡くなっているので、私は当然お目にかかったことがない。でもちゃんとわかったのだ。不思議だが、夢とはそういうものである。
熱はとてもつらく、平熱のありがたみが心にしみた。
それでも、夫の「プレミアムサービス」が受けられたり、夢のなかで義父のご両親に会えたり、素敵なこともたくさんあったなぁ。
ちなみに夢には続きもある。新婦入場の時刻が迫る中、美しい式場を眺めていた私はハッとした。
「この素敵な景色、写真に撮ってブログに載せなきゃッ!」
あれ、カメラ。カメラはどこに行った!?大好きなGR、さっき司会のひとのとこに置いた気がするんだけど、あれ、あれ!?顔面蒼白、純白のウエディングドレスを着たまま、大慌てで髪振り乱し会場の中を駆け回っていたら
「ayakoさん、大丈夫!?」
帰宅した夫の声で現実に戻ってきた。私は純白のウエディングドレスなどではもちろんなく、汗でヨレヨレのパジャマを着ていた。
ふふ…夢の話を延々としてくる人って最高に退屈だと思うんですが、ついやってしまいますよね(読者の皆さん、病み上がり日記ということで、お許しを)
Sweet+++ tea time
ayako
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