最近、宇宙に夢中です。スカイツリーのプラネタリウムと『夜空の下で』

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皆さん、苦手科目ってありましたか?

子どもの頃に苦手だったものって大人になってもやっぱり苦手で、「成長成長」とか言われるけど、"そのひとの大枠"というのは幼い頃からあんまり変わらないのかなぁと思ったりする。

自分の「ちょうどいい」範囲というのは確かにあって、それを知っていると生きるのがちょっと楽になる。

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ちなみに私は絵に描いたような文系人間で、5教科の中で理科が最も苦手、中学生の頃に出てくる天体の問題は最も忌み嫌うものの一つであった。

そんな私が、最近、「宇宙」にハマっている。

きっかけは、益田ミリさんの『夜空の下で』

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長野のブックカフェで出会った運命の一冊。

益田ミリさんの『夜空の下で 』です。

この本が、もう、めちゃくちゃ良かったんですね。

益田ミリさんが描かれる、どこか切ない愛すべき日々のエピソード(漫画)と、安藤和真さんの宇宙にまつわるコラムが交互に織りなす、本当に素敵な一冊。

漫画だけ先に読んじゃうんじゃなくて、ちゃんと漫画→コラムをセットで順番に読むのがおすすめ。 

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私が持ってるのは大きい本だけど、ちょうど今、集英社文庫になって本屋さんに並んでいました。

>>『夜空の下で (集英社文庫)』amazon

天の川銀河の真ん中は、ラズベリーの香りがしている?

ここで一つ、宇宙にまつわる最高に好きなエピソードを紹介しよう。

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いきなり凄い絵が登場し、読者の皆さんも戸惑っているかもしれないが、言うまでもなくこれは銀河である。真ん中が目玉焼きのようになっているが、断じてこれは銀河である。

地球が属している銀河を「銀河系」または「天の川銀河」というわけだが、要するに無数の星々の集まりで、夏に「天の川」として語られるあれである。

その真ん中は、ラズベリーとかパイナップルとかラム酒みたいな、どことなく甘い香りがするらしい。

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な、なんてロマンチックなんだろう!

天の川銀河の中心にある「ギ酸エチル」という物質が原因らしいんだけど、「酸」とか「エチル」とかいう言葉を聞くだけでギョッとしてしまう私なので、ここは本の説明を引用しよう。

ところで、銀河系の中心付近には「ギ酸エチル」という物質がある。なにそれ? という感じだが、これはパイナップルやラズベリーに含まれる香り物質で、主に香料として利用されているものだ。(中略)実際に宇宙飛行士が甘い香りを嗅いでいる。船外活動を終えて船内に戻ると宇宙服から金属的な匂いの中に甘い香りがするそうだ。 

船外活動から戻ったら、宇宙服からふいに漂う甘い香り。なんだかいいなぁ。

1日の仕事が終わって会社から出てくると、スーツから甘いラズベリーの香りが漂う。なんていうシステムだったら、もっと仕事を頑張れるのだろうか。そんなことないか…

スカイツリーのプラネタリウムに行ってきました

とりあえず、星を楽しめる一番身近な場所へ行ってみよう。

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登ったことはないけど、しょっちゅう行ってる「東京スカイツリータウン」。夜も綺麗で楽しい場所だ。

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このsolamachiが入ってるのと同じ建物の中に、コミカミノルタのプラネタリウム「天空」が入っている。

www.planetarium.konicaminolta.jp

私たちが選んだのは「天の川 星とアロマの夕べ」という回。

普通よりちょっと高くて1,500円なのだが、アロマの香りが満たされた空間で星を見られるらしい。これはもう、癒されること間違い無しである。

東京じゃ見られない満点の夏の星空に、淡く優しいラベンダーの香り…!

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プラネタリウムに来るなんて、何年ぶりだろう?

ふたりともウットリしながら頭上の星を眺める。

だが中盤になり、ドームの夜空に乳白色の天の川が綺麗に空に浮かぶ頃、

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夫は爆睡していた。

お決まりの展開である。

なにはともあれ、星空に浸れる小一時間だった。 

 天の川の話が好き

実は私、 天の川って7月7日にだけ見えるものだと思っていた。そして晴れさえすれば、東京でも普通に見られるものだとも。

だけど実際には天の川は一年中わたしたちの上にあり、特に夏が見やすいということらしい。

そして天の川の光はとても弱い。都内で天の川が最後に観測されたのは昭和46年。地上が明るすぎる都会ではもう何十年も見られないものらしい。

ちょっと寂しいですね。

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でも、この話をプラネタリウムで聞いて、私はすごくいいと思った。ちょっと救われる話だと思った。

楽しいことがいっぱいあって、毎日がすごく明るく輝いているとき。そういうとき、自分の周りが明るすぎて、遠くの光はあなたに届かない。華やかなネオンで輝く都会の夜に、天の川が見えないように。

だけど楽しいことも明るいことも何にもなくて、どうしたらいいかわからないくらい真っ暗なときがある。誰にだってある。でも、そんなときだからこそ届く光があるのです。辛いときだからこそ、見えるものがあるのです。真っ暗闇の草原で、天の川の弱く優しい光がちゃんとあなたに届くように。

天の川。英語ならMilky way。「ミルクの道」って、かわいいたとえだ。

うん、ちょっと心救われる気がするんだけど、そんなことない?

まとめ

理科が苦手な私だけど、今回は自分の「ちょうどいいい」範囲をちょっとはみ出してみた。そういうのもたまにはいい。

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大人になると、よくわからない数式とか難しい天体の問題と向き合わなくても、いい。

私は、宇宙の詩的なエピソードとか、プラネタリウムが好き。種子島にロケット打ち上げを見に行きたいし、天文台で星を見る小旅行もいい。自分の角度から、宇宙をただ好き勝手に好きでいい。変な日本語だけど、そうなのだ。

宇宙に夢中、もうちょっと続きそうである。

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飽きっぽい私の性格を知っている緑くん

いいのいいの。きっとそのうち、このブログで「種子島にロケット打ち上げを見に行ってきました」って記事を書くんだから!

おまけ

プールサイドで読んだら、本がボロボロになってしまった。

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裏表紙もかわいい。

こういうの、子どもの頃やりましたね。線を繋いで、絵にしていくやつ。

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それにしても、現実の星座がこんなふうにわかりやすければいいのに!

実際は、こんなかんじで ↓

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(出典:平塚市博物館ホームページ)

まったくもって「こじつけ感」しか感じられないだよなぁ。私が唯一わかる冬の星座「オリオン座」。

星座早見表とか、懐かしく思い出す今日この頃です。

今日の本

>>『夜空の下で (集英社文庫)』amazon

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