皆さん、1996年のドラマ「ロングバケーション」を知っているだろうか?
私はこの20年前に放送されたドラマが大大大好きで、小学生の頃から「大人になったらあのドラマの舞台の街に住んでみたい!」と憧れていた。そして25歳の冬、それは晴れて実現することとなったわけである。
憧れのドラマの世界
超有名なドラマですがwikipediaより簡単な解説を。
『ロングバケーション』(Long Vacation)は、1996年4月15日から6月24日まで毎週月曜日21:00 - 21:54に、フジテレビ系の「月9」枠で放送された日本のテレビドラマ。主演は木村拓哉と山口智子。
「月曜日はOLが街から消える」と週刊誌などで言われ、このドラマの影響でピアノを習い始める男性が増えるなど「ロンバケ現象」なる社会現象を巻き起こした作品。
すべての登場人物が、シーンが、エピソードが、もう堪らなく大好きなのだが、特に私を夢中にさせたのが、木村拓也演じる瀬名秀俊と山口智子扮する葉山南の二人が、今でいうシェアハウス的暮らしをする舞台である。
失われたロケ地「瀬名マン」
瀬名と南が二人暮らしをしていたマンション(古いビル)は「瀬名マン」と呼ばれ、撮影終了後に取り壊されてしまったことはあまりにも有名な話だ(私の中では)。
ここではまず、「瀬名マン」のオシャレポイント究極の4点をピックアップしてみよう。
瀬名マンポイント1:素朴なビルの入り口
立派なマンションの高級感あふれるエントランスと完璧なセキュリティは、現実に住むにはいいかもしれないけど、やっぱり私の妄想上のおしゃれ感には程遠い。まるで雑居ビルのようなちょっとレトロでラフな感じは理想である。
瀬名マンポイント2:おしゃれすぎる屋上の看板
この「DON'T WORRY BE HAPPY」もたまらない看板であった。撮影用に設置されたみたい。私の大好きな季節は夏であり、夏といえばロンバケである。そのイメージはこの看板の青い空と海の開放的な印象から来ていると思う(どれだけ影響受けてるんだ)。
瀬名マンポイント3:外国みたいな窓
28年間の生活において、わたくし未だ横にスライドする窓しか知りません。ああ、上に開ける窓ってなんておしゃれなんでしょう。スーパーボールを投げる名シーン、本当にロマンチックであった。南の婚約者であった朝倉との思い出が詰まったスーパーボール。飛んで行ってしまった先の空き地も、今は高層マンションが建っている。
瀬名マンポイント4:何気に凝ったデザイナーズ的内装
小学生の頃からもう繰り返し10回以上観てきたドラマなのだが、幼い頃は「こんな何の変哲も無いビルで暮らしてるのが、どうしてこうもオシャレなの!?」と随分と憧れた。
でも大人になってDVDを見返すと、現在でもとんでもなく洒落たデザイナーズ的内装なんである。ドアとか、壁とか、細部にわたってさりげなく外国っぽい造り。こりゃあ、おしゃれになるね。
残されたロケ地:堤防と新大橋と隅田川の風景
瀬名マンは取り壊され、その前にも高層マンションが建ち、バスケをした場所もスーパーボールが入っていった空き地も今はない。が、この美しいロケ地はまだまだ現存している。
現存する風景1:二人がキスした堤防
最高に美しいこのドラマ中盤のキスシーン。そして最終回、瀬名が南に「一緒にボストン行こう」というシーンでも。
この堤防は今も健在である。このあいだ見に行ったら白っぽいペンキが塗ってあったような気がしたけど、景色は同じ。当然この堤防の上を歩いたこともある。意外に高さがあって怖かった。ちなみに今は目の前に高層マンションが建っているため一人で堤防を歩くのはかなり恥ずかしい行為である。
現存する風景2:新大橋
夜のライトアップされた新大橋はほんと綺麗。昼も夜もよく夫とお散歩するんだけど、屋形船もたくさん通ってにぎやかな風景である。
これが、私が撮った現在の新大橋。
夕暮れ、日が沈んでゆく時間帯が一番好き。そしてこの橋の上を自転車で通るのが最高に好き。ああ、ここに住んでよかった・・・と喜びを噛み締める瞬間である。(大げさだな)
現存する風景3:隅田川(当たり前)
隅田川テラスの一角、南と弟の真二(竹野内豊)がぼんやりお喋りしてるシーン、ありましたね。あの手すりも階段も健在。
私の写真は対岸を見たやつじゃなく、新大橋から隅田川を眺めた景色。
いずれにしても、本当に綺麗。
その他印象的なロケ地
他にももちろん現存するロケ地はいろいろある。印象的なのを2つ挙げてみたい。
1. 中華そば屋「萬金」
ほんと、いい味出しているお店であった。現在も営業しているが、実は森下でも浜町でもなく中央区入船、駅でいえば新富町の近く。全然違う場所なのである。店内の撮影はおそらくスタジオで、実際は違う間取りであった(もちろん訪問済み)。
2. 瀬名のコンクール会場
「ティアラこうとう」入り口、ちょうどこの回転扉のところで瀬名と南が喧嘩するのだった。もちろん行きました。
ちょうど去年、ピアノのコンクールではなく江東区のお笑いライブを観に(なんておしゃれなんでしょう)。中に入るとカーブを描く白い階段があって、それもまた「懐かしい〜!」とテンション上がりまくりであった。
瀬名が最後のコンクールで弾いていた曲は?
ちなみに、最終話、超感動のピアノ演奏シーンで、瀬名が弾いていたのは「Minami-Piano Piece of Sena」という曲である。CAGNETの「Here We Are Again」 というアルバムに入っている。
これはロングバケーションのオリジナルサウンドトラックになっていて、amazon でどの曲も少し試聴できるのでオススメ。もう、全曲出だしを聞いただけでアドレナリンが大放出という懐かしさである。(瀬名のコンクール曲は11番目)
瀬名がマンションで弾いていたいつもの曲は?
二人暮らしの日々で、傷心の南を癒した瀬名の優しいピアノ。一番たくさん流れたあの曲は「クロース トゥ ユー 〜セナのピアノⅡ」である。これはCAGNETの「ロングバケーション オリジナルサウンドトラック」 に入っている。
こちらもamazon で全ての曲が試聴できる。一曲目は、ぜひとも聞いていただきたい。よみがえります!
私の「ロンバケ」年表
思えば、ロンバケに憧れて育ち、この地に暮らしていると言っても過言ではない私。ちょうど自己紹介記事を書いていなかったので、ロンバケ年表で振り返ってみたい(完全自己満足である)。
ロンバケで振り返る小学生〜28歳現在
小学生:再放送で初めてロンバケに出会う。
中学生:録画したものや再放送を繰り返し見るようになる。
高校生:インターネットの検索で、ロンバケのロケ地がどこにあるかを知る。いつか「森下」に行ってみたいと思うようになる
大学生:どのレンタルビデオショップを探してもロンバケがないことに動揺する。
就職:2ヶ月目のお給料で念願の「ロンバケ」DVD を購入。
△毎日見れるなんて幸せ△
25歳7月:付き合うことになった彼氏に、まず「ロンバケ」DVD を観て欲しいと手渡す。
25歳夏:彼氏とのデートで萬金に訪れる。また、江東区に住む友人に新大橋と堤防を案内してもらう(堤防を歩く)
25歳秋:彼氏と一緒に暮らすことにする。憧れの街「森下」の不動産屋へ。
25歳冬:自由が丘と白金高輪から、森下・清澄白河へ引越し。
〜現在:ロンバケの街で二人暮らし満喫中。(彼氏=夫である)
隅田川沿いの素敵マンションに住んでいるわけではありません
ロンバケのロケ地は近所であるが、私たちが住んでいるのは普通のマンションである。いつか隅田川沿いにも住んでみたい。が、小名木川沿いもいい。川沿いの瀟洒なマンションには目がありません(見るだけですが)。
めちゃくちゃムードあるヴィンテージマンションも見つけてしまったのだよなぁ。またいずれ書きたい。
実際に住んでみた森下はどんなところ?
そりゃあもう、ロンバケの世界そのものの街である…というのは嘘で、現実の森下は
ザ・下町(=渋い普通の町)
しかしそれもまたいい。
「好きな街に住む」or「住んだ街を好きになる」
ロンバケが好き、という情熱でこの街を選んだ私は、贅沢にも「好きな街に住む」を実行できた。が、何より大事なのは「住んだ街を好きになる」こと。
今回のエントリは大好きすぎるドラマ「ロングバケーション」について延々と語ってきたが、要するに私は20年前の一本のドラマでず〜っと楽しんでいるわけである。そう、そこに移り住んでしまうほど。
た、確かに・・・。
このままどこまでも走り続けられそうな私である。
おまけ
最後に、永久保存版である「ロンバケ」DVDとサントラについてまとめておく。
街も少しずつ変わっていくし私たちも歳をとっていくけれど、ドラマの中では20年以上前の街や人がキラキラと輝いていて、何度見ても、何度聞いても、嬉しくなる。
「ロンバケ」DVD
TSUTAYAとかのレンタルDVDショップを何軒回っても「ロンバケ」が見つからず、社会人になってすぐにDVDを購入した。毎年夏になる前に見返して、気分を盛り上げている。
「ロンバケ」サントラ1
最後のコンクールでの瀬名が演奏した曲が入っているサントラ。 amazonで試聴できるので11曲目をぜひ。
「ロンバケ」サントラ2
瀬名があのマンションでいつも弾いていたテーマ曲が入っているサントラ。amazonで1曲めを試聴してみよう。あの空間と雰囲気と、すべてがよみがえる名曲である。
完全に趣味に走った、私だけが楽しいかもしれないエントリでした。
Sweet+++ tea time
ayako
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