登山仲間の先輩が世界一周の旅から帰ってきたので、久しぶりに集まった。清澄白河の居酒屋で。
帰り際、そのうちの一人が、ケーキのお土産を用意してくれていた。
それがめちゃくちゃ可愛い箱に入っていたので嬉しくて、もらった夜は大事に冷蔵庫にしまって、翌朝写真を撮ってみた(私はなんでも写真に撮る)
郵便モチーフの箱のデザイン。これがもう、私の好みど真ん中。切手とか古いポストカードとか、手紙モチーフにはとことん弱い。なんておしゃれなんだろう…
側面にはカラフルなお花模様が入っていて、その色の組み合わせもすごく好き。アクセントに入っている水色が爽やか。春だなぁ…!
箱を開けると、中身はもっと眩しく輝く、初夏のパラソルみたいな色をしたつやつやのタルトケーキが収まっていた。
ケーキの下に敷いてある水色のチェック模様のシートも、涼しげでヨーロピアンでたまらない感じ。
これはただもののケーキではない…
「最後に紙袋も記念に撮っておこう」とカメラを構えて改めてこの読めないフランス語(推定)を眺めた私はハッとした。
これ、「キルフェボン」って読むんじゃないか…!?
もしかしてあなた、憧れの「キルフェボン」ではないですか!?
(騒がしい)
3月9日はキルフェボンデビューの日
名だたるブランドも東京おしゃれ女子なら知っているであろう流行の店も、とにかく何も知らない私ですら知っている、キルフェボン。
いつか食べてみたいなぁ!と憧れの存在だったのに、向こうから来てくれるなんて感激しちゃう、キルフェボン。
キルフェボンキルフェボン。よくわからないけど名前も可愛い。
本当は、夫の帰宅を待って夜一緒に食べようと思っていたけど無理だった。全然無理だった。夕方、一人でオレンジ色の方をいただく。
柔らかくて、甘い。これはもう幸福の味がする。しかし幸福というか杏仁豆腐の味がする!
改めてキルフェボンのホームページを調べてみたら、これはスカイツリー(ソラマチ)限定のタルトケーキ。私の大好物である杏仁豆腐の味するケーキらしい。
ソラマチに、キルフェボンがあったんだ!
「ソラマチ=天龍の巨大餃子」という図式しかなかった自分が恥ずかしくなる。灯台下暗し。おしゃれなものは、下町に隠れているのである…
こちらは夜、夫と一緒にいただいた、苺のタルトケーキ。ソファの上でこんなふうに食べちゃうのも、お行儀はよくないがとびきり美味しい。
ケーキに刺さっているタワー型のスティックを、私はてっきりエッフェル塔だと思ってたけど、きっとこれはスカイツリーなんだろう!
まぶたの裏に、夏の光がよみがえる
「キルフェボン」は、フランス語で「なんていい陽気なんだろう」という意味らしい。
ああ、まさにそんな心地。
ケーキをいただいた夜も、翌日の3月9日も、東京は雨と曇りで暗かった。それに私はここ最近、花粉症なのか体調もすぐれなくて、平日はこもりっきりで過ごしていたし。
でも春の夜、気のおけない人たちと楽しい時間を過ごして(〆にラーメンまで食べてしまった)、明るい包みとカラフルなケーキで、気持ちはまぶしいくらい明るかった。
「なんていい陽気なんだろう!」
口の中で爽やかにほどけてゆく甘さ。まだ先の、まぶたの裏にもまぶしく輝く太陽の季節を、ちょっとだけ見せてもらった気がした。
そんな3月のキルフェボンデビュー日記でした。
私もすてきな贈り物ができる人になりたいなぁ。
Sweet+++ tea time
ayako
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