先だって、散歩中のことである。私は夫に今後の仕事の展望を語っていた。
6月に初めての単独販売会も無事に開くことができたし、今後はこういうペースでこんなアクセサリーを作り、12月の繁忙期に向けてお店作りをしてゆきたい。いつか麻布のもう少し広いギャラリーを借りてイベントをやりたくて、そのためにはこれくらい売上を出さなければならない云々…
(読者の皆さんご存知のとおり、私は話が長い)
普段は気まぐれ鈍行列車な私のショップであるが、お仕事がちょっとでもうまくいくよう、日々考えたり模索しているのだ。
すると夫は言った。
「がんばってくれたまえ。なんといっても、すべてはayakoさんにかかってるんだから!」
夫は一呼吸置くとさらにこう言った。
「僕は逆玉に乗るんだから!!!」
「そうなの…?」
「そうだよッ!」
90キロ以上の夫を乗せるには、そうとうの大玉にならなければならない。
「だいたい僕は逆玉狙いで結婚したんだから!将来性を見越してayakoさんと結婚したんだよ」
「フフ…まるで株だね。きみは良い株を買ったよ」
基本的に自己愛の強い私である。すぐに調子に乗った。すると夫はこう嘆き出した。
「本当は、すぐに利益を出す短期保有のつもりで買ったのに。全然だから仕方なく長期保有の株になっちゃったんだよ」
「長期保有しといたほうがいいよ。こういう株はあとでうまみが出てくるんだから」
私は得意げに言った。株など一度も買ったことないが、自分株への自信はすごい。
「今のところは全然損だよ」
「そんなことないよ。配当金を受け取ってるでしょう。」
「配当金…?」
「株主優待だってあるし」
「株主優待…?」
「毎日受けてるでしょう」
「いったいどんな優待が?」
「家に帰ったら毎日ayakoさんがいる。あのayakoさんが!超レアな!すごいよ」
夫は言葉を失い、私は胸を張って歩いていた。
「ぼ、僕だって、超レアなんだから…!」
なぜか対抗意識を燃やしている夫であった。
翌朝、リュックを背負って自転車で出て行く夫を、玄関で見送った。
「今日もがんばって働こう!」と、私がいつもどおりの言葉をかけると、
「逆玉だよ」
鋭い眼光で念押ししてきた。
「任せなさい。いまはただの玉だけど」
発音は猫の「タマ」である。すると夫は少し考えてこう言った。
「二人とも玉じゃないよね。誰も乗ってないし載せてない。僕たちはただのノン玉夫婦だよ…」
ノン玉夫婦・・・
最後に、そんなノン玉夫婦の本日のLINEを紹介して、今日の日記は終わりにしたい。
まさにである。
というわけで92キロでよく食べる夫を逆玉に載せなければだし、その前に猫も飼いたいので、お仕事をがんばろうと思います。このブログも毎日更新できたらいいのですが、なかなか難しいかもしれません…(できるだけ頑張ります!)
Sweet+++ tea time
ayako
ayakoさんのお店
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