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眠気と戦う日々はつづく

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自分は将来何をすべきか。どんな仕事をするべきか。

就職活動では「自己分析」とか「軸」が大事だと言われる。

今日は目下就職の予定がない29歳である私の「自己分析」と「軸」についてお話ししたい。

*・*・*

 

話は突然変わるようであるが、大学4年の春、ロシア文学の授業中であった。

ひだまりに満ちた小教室には、コの字型に並べられた木の机と黒板があるだけだった。時間になると、初老の教授は足を引いて教室に入ってきた。ちなみに学生は私を含めて2名のみである。学科の人数が少なかったため、授業は必然的に「少数精鋭」で行われていた。

教授はいかにも教養に満ち溢れた威厳ある雰囲気で、しかし優しい人だった。分厚く年季の入ったノートを教卓の上に広げると、杖を置いて座った。私もプリントとノートを開く。もちろん予習済みだ。二人しかいないので予習も出席も絶対必須であった。

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さて、授業は始まる。詳細は忘れたが、ロシア文学であった(詳細を忘れすぎだろう)

教授は独特の、よく言えば優しい、正直に言えば非常に聞き取りづらいくぐもった声でしゃべり始めた。ノートをゆっくりと読んでいる。

窓からは昼下がりの穏やかな光が差し込み、コの字型の席で向かい側には男子学生がひとり座っていた。教授が中央、私たち学生はほぼ向かい合う形で位置していた。

*・*・*

 

数分が経過した。

私はすでに地獄の中をさまよっていた。ノートには必死で書いた謎の落書きや、ミミズのような線が走り、手の甲には爪でつけた後がいくつもあった。

殺人的な睡魔に襲われていた。

以前なにかで「一番辛い拷問は眠らせてもらえないことだ」と読んだことがある。それが事実なのかはわからぬが、睡魔をこらえることが拷問的にきついのは間違いない。

教授の声は優秀なリラクゼーションのBGMとしてそこにあった。そもそもロシア文学は眠いのだ。学生の頃は無理してチェーホフやらなんとかスキーとかを一生懸命読んでいたが、本当はものすごく退屈で眠くて結末が全然気にならなかったことを私はよく知っている。

眠いロシア文学を、教授の眠い声で解説される。しかもここはひだまりに満ちた木造校舎。眠さの三乗が襲いかかった。

*・*・*

 

だが、ここまではいつも通りである。私はほかの人より眠くなりやすい体質なのだ。

いま私を戦慄させているのは、向かい側に座っている男子学生もまた、うとうとしているという事実である。彼も確実に地獄をさまよっていた。繰り返すが、この授業の学生は二人しかいない。

そこから数分間の記憶は、もうない。ひたすらに耐えていた。向かい側の男子学生と、まるで鏡で映し合ったかのように振り子時計になっていた。教授の話す内容はもちろん一言も頭に入らない。眠らないことにだけ集中していた。しかし眠っていた。小教室は睡魔と戦う訓練道場と化していた。

 

「今日はもうやめましょう」

教授は言った。

私と男子学生は突然目を覚ました。まずい。しかし後の祭りだった。教授はノートをかばんにしまうと、杖をついて教室を出て行かれた。曲がった背中には哀愁が漂っていた。

*・*・*

 

大学を卒業し、私は就職した。現場での肉体労働でもオフィスワークでも、常に睡魔と戦っていた。作業中に立ったまま眠りだした私は同期を驚愕させ、部長と課長と係長と平社員の私という4人だけの打ち合わせで眠った私は上司を絶望させた。黒ミンティアと大量のガムでジャケットのポケットを膨らませて挑んだ会議でも振り子時計と化し、隣の人に「お疲れなんですね…」と言われた日もあった。

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WEB系の会社で働いた時も塾講師をしてた時も、私の仕事はいつのまにか「眠気を我慢すること」になっていた。

倒れそうな眠気と戦っているとき、私のまぶたの裏にはいつもしょんぼりとした教授の背中があった。そう、私は断言する。眠気とは、れっきとした悪である。

*・*・*

 

以上である。

こうした振り返りから、私の「自己分析」と「軸」は以下のとおりとなった。

 

自己分析:眠くなりやすい体質
仕事探しの軸:眠くならない仕事

 

ちなみに、この自己分析と軸を正直に告げて採用してくれる会社はないはずなのでお気をつけください。

さて、今夜も、こつこつ刺繍したい思います。これだけは、家でひとりで作業していても、奇跡的に眠気とは無縁なのですから。

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そうである。

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ネットショップもイベント準備も、頑張ります。

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Sweet+++ tea time
ayako

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